海外Q&Aサイトの「お医者さんに聞きたいんだけど、誰でも知ってるだろうと思ってたのに患者に説明する必要があった事って何かある?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者
もう5、6年の間、子供が欲しいと思っている若い夫婦がいた。かかりつけ医は二人を不妊治療クリニックに行かせた。

男性の精子数は健全だったが、妻の方は処女膜があった。

かかりつけ医は私にこんな紹介状を送ってきた ― 「このご夫婦は厳格で保守的な信心深いご家族の出身です。先生は多くの臨床心理学の手腕をお持ちですが、中でも熟練したセックス・セラピストですので、性交について巧みにご説明してくださるものと思います。そうしていただければ、私の方では奥様にヘルニアの修復もしていただきます。旦那様はお臍から懐妊させようとしていましたので。」


↑コメント1(イスラエル)
まるでジョセフ・ヘラーの『キャッチ=22』の一場面みたいだな:

「まだ子供みたいなふたりでね、そう、結婚して一年ちょっとというところで、予約もなしにおれの診療所へやってきたんだ。(・・・)診療室でよく見ると、まだ処女なんだ。彼女がガードルを締めなおして、ストッキングをそれにとめているあいだ、おれは亭主とだけ話をした。『毎晩だよ』って自慢そうに言いやがる。知ったかぶりをした生意気な野郎さ。『ひと晩だって欠かしたことはないね』しかも、本気で言ってんだぜ。『おれは朝だって入れてやるんだ。おれたちが仕事に出かける前に女房が朝食を作ってくれるんだが、その前にな』と大口を叩きやがる。説明がつくとしたら、ただひとつ。そこでまたふたり並んだところで、おれは診療所に用意してあったゴム製の人体模型で性交の実地教授をしてやった。(・・・)新婚夫婦はまるで世にも珍しい話を聞くみたいにおれの顔を見つめてやがった。あんなに興味を持った人間ははじめてだね。男は『こういうふうにだね』なんて言って、しばらく模型を動かしていた。おれには、ある種の人間がただそんなことをするだけでものすごく興奮するのがわかるんだな。『そのとおり』とおれは言った。『さあ、うちへ帰って二、三ヵ月この流儀でやってみて、結果を見るんだな。いいかい』『オーケイ』とふたりは言って、すなおに現金で診察料を払った。『まあ楽しくやりたまえ』と言うと、ふたりは礼を言っていっしょに出ていった。男は女の腰を抱いてさ、うちへ帰ってまたやるのが待ちきれないって様子さ。二、三日たつと男はたったひとりでやってきて、うちの看護婦をつかまえて、すぐおれに会わせろと言うんだ。おれと男とふたりだけになったとたん、やつはおれの鼻に一発喰らわせやがった」

「なにをしたって」

「やつはおれを知ったかぶりと罵って、おれの鼻に拳固を喰らわせたんだ。『なんだ、おまえは。ただの知ったかぶりか』と言うなり、おれをのしちまった。ボイン! おしまい。ほんとの話だぜ」(※飛田茂雄訳)


↑回答者
ありがとう。『キャッチ=22』を読んだのは50年ほど前で、その部分は思い出せない。芸術は現実を映し、逆もまた然り。素晴らしい!

私は性に関して無知な、あるいは知識不足な人たちを中心に多くの臨床経験がある。初めての性交では妊娠しないとか、立ってやった場合は妊娠しないと信じている人たちだ。あるいは妻が性交の際に出血しなかったから処女ではなかったのではないかと心配していたり。初めての性交の前に10年間タンポンを使っていたというのにだ。それから言うまでもなく、自分のを除くとポルノでしか勃起を見たことがないため劣等感を抱いている男性。

二人の人間が性に関して、しかもここまでひどく遠ざけておかれたことで私が心底仰天したのはこれが初めてだった。


↑コメント2
もう一つの誤解は、オーガズムに達しなければ妊娠できないというものね。この考えがどこから来ているかは推測できる。家で猫を飼っていると子供たちが子猫のすることに好奇心を抱くことがあって、そこで家にある『猫の世話大全』で「猫の繁殖」を調べて、避妊手術を受けていない猫は雄猫にうめいたり叫んだりさせられるまで排卵しない(従って、妊娠しない)ということを見つけるの。だから人間も多分同じで「反応」に限度がある限りセーフだと思うのね。

猫は強い刺激の後にのみ排卵するという特性があるけど、これは実際にはオーガズムではなく、雄猫の棘の生えたペニスを引き抜かれる痛みなのよ(ここまでは正しく読んでいる)。猫の世話の本にこの部位の拡大写真が載っていれば、多分若い人間も自分が猫みたいなものだと思わないでしょうね。




翻訳元:Quora



実話なんだ・・・




キャッチ=22〔新版〕(上) (ハヤカワepi文庫 ヘ)



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