海外Q&Aサイトの「日本(特に東京)の経済不況の一番目に見える形の兆候って何?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(中国系)
東京には世界最高の公共交通機関がある。すなわち都市鉄道網で、これには東武鉄道のような私鉄とJR東日本があり、総距離は2,000kmを超える。

この鉄道網の大部分は2005年以前に建設された。別に問題はないと思うかもしれない。一度完璧に作っておけば、拡大に注力する必要はないのだから。2,000kmという数字から、完璧に作られたものだと思うだろう。ところが実際には、地球上のどの都市も東京の達成の足元にも及ばないというのに、この鉄道網は十分と言うには程遠い。事実、経済不況による資金不足のため、2020年のオリンピックに関与することになる主要地域を、東京の鉄道網は2020年までに十分カバーしきれない。

以下は東京の地図の一部:

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黒枠の地域を見てほしい。これは「お台場」、公式には「東京臨海副都心」と呼ばれる場所だ。

名前から分かるように非常に重要な地域で、ニューヨークにとってのミッドタウン、ロサンゼルスにとってのハリウッドのような東京の「副都心」だ。実際、東京ビッグサイトのような人を引き付ける施設と、フジテレビ本社のような主要なオフィスビルの所在地でもある。最も重要なこととして、ここは2020年東京オリンピックの選手村ができる場所だ。

この地域はまた、既にりんかい線とゆりかもめで東京の巨大鉄道網に接続されている。しかしこの2つの路線は実際には十分ではない。ゆりかもめは輸送量の点でも速度の点でも大きく制限された、ミニメトロに分類される。東京に住んでいたらメインの交通手段として頼りにすることはできない(まあもちろん、ゆりかもめの沿線に住んでいたら話は別だが、そういう人は少ない)。このためお台場の唯一の主要な鉄道はりんかい線だけになる。ところが、上の地図で分かる通り、りんかい線は品川までしか行かない。時刻表に通じていれば埼京線の直通列車で渋谷と新宿まで行けるが、以上3つの地域はいずれも東京の商業地区の一部ではない。

東京の商業地区というのは、通常千代田区を中心とする地域を指す。東京証券取引所や三菱UFJ銀行といった日本の金融機関の本店の多くはここにある。地図では赤枠で示した。見ての通り、千代田区とお台場を直接結ぶ鉄道は存在しない。つまりお台場に住んで商業地区で働きたいなら、りんかい線かゆりかもめで品川や江東のような見当違いの地域にまず出なければならないので、公共交通機関の鉄道を使うのは最善の選択肢ではないということだ。これは単純に時間の無駄が多すぎる。

2020年東京オリンピックの選手村もお台場なので、千代田区とお台場を直通で結ぶ路線を作ることは、東京都がホストタウンとしてオリンピックを成功させるのに必須だろう。

もちろん都はこれが分かっていて、計画を立てている。

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実際非常にきちんとした計画だ。千代田区とお台場エリアを直結するだけでなく、つくばエクスプレスへの直通により、お台場からつくば、秋葉原、浅草といった東京の重要な地域にノンストップで行けるようになる。

しかし経済不況のため、東京都にはこれを完遂する資金がない。この路線の建設の開始時期についての計画さえ立っていない。

2020年までに、東京にはオリンピックを目当てに多くの観光客が訪れるだろう。そして大手町や銀座でランチを済ませた観光客が選手村に行ってみたいと思ったら、地図を見てこう言うだろう:「おいおい、東京の鉄道網はなんて役立たずなんだ。商業地区と選手村を直通で結ぶ路線すらないぞ!」確かにこれは、東京の巨大都市鉄道輸送システムに対する公平な判定ではない。しかし観光客がそう思うことは避けられない。2012年のオリンピックと2008年のオリンピック以来は特にそうで、ロンドンの選手村も北京の選手村も商業地区に直結されていた(ロンドンはグレート・イースタン本線でリバプール駅まで、北京は北京地下鉄10号線で国貿駅まで)。ところがロンドンと北京がやったことを東京はできなかった。経済不況のためだ。

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■回答者2(アメリカ)
この質問は根本的に間違っている。

日本の経済は人口減少とともに(非常にゆっくりと)成長し続けている。従って1人当たりGDPは十分健全だ。日本が未だにインフレ率1%超のために奮闘しているという事実を加味するなら、低迷はしているが安定した経済だ。

失業率は現在2.5%で、経済学者が「完全雇用」を表すと言う4%を大きく下回る。

確かに、仕事の約40%は「パートタイム」と見なされており ― 労働時間が週40時間以上であろうと ―、従って利益という点では高くない。しかし日本には米国より優れた医療制度があり、ホームレスは5,000人もいない。

全国でだ。

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従って、どうこじつけても活発な経済とは言えないにせよ、理屈としても現実的にも、「経済不況」ではない。

他の回答者が、人口の顕著な移動、特に地方から東京への移動について言及している。これは実際に問題だが、ただその原因についての分析は間違っていると思う。日本ではもう何年も、地震のリスクのため高層ビルが建てられなかった。私が1980年に初めて日本に移住した時は高層ビルが密集していて、それらは ― 聞いて驚くな ― 「高層ビル」と呼ばれていた。これは母なる自然の怒りに対する初の挑戦ということで注目を浴びていた。

この規制のため都市部の地価は非常に高く、人々は離れた郊外に住む以外に選択肢がなかった。今では高層住宅がどこにでもあり、人々は東京の抜群の食べ物、ショッピングと娯楽に囲まれた生活を選ぶようになってきている(家族の規模が小さくなっていることも一因だ)。この都市化の傾向は米国や英国、そして恐らくはもっと経済が好調な国々でも見られるものだ。

(とはいえこれによる地方へのインパクトは深刻で、また政府が試みている解決策は、ほとんど笑えるほど力がない。)

経済不況の兆候を見つけに東京に来た人は、大いに失望して立ち去ることになると思う。



■回答者3
他の場所でも言ったが:

ある時同僚と、なぜうちの部署は他の部署の連中からの評判が悪いんだろうと議論していた。彼の説明はこうだった:「あいつらは忘れないし、知識をアップデートしない」。

これは、人々が日本は悲惨だと考え続けている理由の説明にもなる。確かに1990年代にはたくさんのトラブルがあった ― いわゆる「失われた10年」だ ― そして2000年代初頭にも、銀行はまだ自らが招いた窮地を脱しようとしていた。しかし今日では、経済はかなり活況だ。

問題は日本がいつ経済不況から抜け出すかではない。日本で実際に起っていることについて、君がいつ知識をアップデートするかだ。



■回答者4
東京には経済不況も、その兆候もない。地方にはまずいことになっている地域もあるが、それは大体が人口減少に関連した、全く別の問題だ。

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■回答者5(イギリス)
日本は経済不況に陥ってはいない。ほぼ横ばい状態だ。これは良いことで、というのも成長は無限に維持できるものではないし、従って何かの成長に依存するのは破滅的な戦略だからだ。



翻訳元:Quora



20年かけてそういうイメージが定着しちゃったんでしょうね。



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