海外Q&Aサイトの「大抵の日本人は、中国人と韓国人について一般にどんな感情を抱いているの?」という質問から、回答をご紹介。管理人によるウザい回答も併せてどうぞ。


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■回答者1(韓国)
北東アジア内の関係については先日回答を書いた:

なぜ日本人・韓国人・中国人はお互い憎み合っているの? - Quora(英語)

がっかりしたのは、不満な人たちからのコメントをいくつか削除しなければならなかったことだ。

すべての日本人がそうでないことも、全国民がまったく同じという国がないことも分かっている。ただ、過去の出来事から持ち越された感情が今もなお存在することは分かった。

韓国と中国がいかにあらゆるものを日本からコピーしたかというコメントがあった。文化は隣り合う国同士で共有するものだ。過去に中国が文化の中心だったのと同じだ。

南京大虐殺が中国のプロパガンダだというコメントもまた読まされた。日本人がこれほど無知だとは信じたくない。ひょっとすると彼らは騙されて、ISISのメンバーが不和を引き起こそうとしていると思っているとか?

日本には何度か行ったことがあるが、私が受けた扱いは・・・少なくとも好意的なものではなかった。羽田空港で案内所の女性たちはゲートの場所を一歩一歩説明してくれるぐらい親切だったが、それを家族に向かって韓国語に翻訳したところ、態度が一変して驚いた。

すべての日本人がこうではないと思う。これも、声の大きいマイノリティがマジョリティの顔に泥を塗っている例の一つにすぎない。

今後の出会いは私の期待にもっとよく適うことを願っている。

関連記事:
外国人「南京大虐殺について日本人はどう考えているの?」



■回答者2(中国系)
基本的に:

「キムチ臭い朝鮮人」と「支那豚人」(※原文ママ)

名誉ある例外を除いて笑



■回答者3
この手の質問は嫌い。1億人以上の人々の大多数が、14億人なり6000万人なりの外国に同じ態度をとるとでも思ってるのか?

東アジアは過去150年間およそ平和な地域ではなかった。そしてその衝突の多くは日本が引き起こした。回答欄では激論が交わされるだろう。

トルコ人がギリシャ人を嫌う理由を聞くようなものだ。で君は何が言いたいんだ? Wikipediaを数ページ読めば必要なことは分かるだろう。



■回答者4
日本人はきわめて寛容で実際的な人間だ。

そのため日本人は中国人と韓国人に対して何の敵意も抱いていない。

しかし逆は真ではない。中国と韓国の多くの人は、未だに大日本帝国に対して悪意を持っている。過去の日本人の行いについて、未だに心の底では不満に思っている。



■回答者5(アメリカ)
基本的に、日本人は中国人と韓国人より優れていると思っている。彼らは一般に中国人と韓国人に対する憎悪を抱いてはいないが、中国人の多くは日本人に対して憎悪を抱いている。これは中国が日本を侵略したことがないからだ。

正直に言うと、日本人の多くは中国人と韓国人を、'50~'60年代に米国が日本を見ていたのと同じように見ていると思う。

関連記事:
外国人「中国本土では反日感情ってまだ強いの?」



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■回答者6(管理人)
当然ながら、「大抵の」日本人がある人々を「一般に」好きとか嫌いとか言うのは、ほぼ何の意味もない。とはいえ、以下は私の日本人としての個人的な意見だ。

中国人

私たちは日本が歴史上中国からの強い影響下にあったことを十分承知していて、そのため中国の文化、特に古代の文化には親しみと敬意を抱いている。例えば学校では中国の古典文学を習うし、少なからぬ日本のアニメとゲームは『三国志』のような中国の古典を下敷きにしている。日本のマンガ/アニメの中で疑いなく最大のシリーズである『DRAGON BALL』にも、明らかに中国文化の背景がある。

今日の中国との政治的な関係については、もちろん多くの問題がある。例えば尖閣諸島/釣魚島をめぐる紛争、南京事件(これは歴史問題というより政治問題だ)、軍事的脅威等で、私もそれぞれの問題について自分の意見がある。とはいえ普通の日本人が普通の中国人をどう見るかについて、これがそれほど大きなネガティブな影響を及ぼしているとは思わない。日本を訪れる中国人の観光客は、時にマナーの悪さを見せることを除けば、おおむね歓迎されている。

以前、地元のバスで中国本土から来た観光客の一団に会った。その中の一人が、私がちょっと体調が悪いことに気づいて、親切にも席を譲ってくれた。私はありがとうと言って席に座った。彼はずっとにこにこ笑って、バスの窓の外の退屈な(私にとっては)景色を撮影していて、見るからに心の底から旅行を楽しんでいた。とにかく、彼は紳士だった。

韓国人

こっちの方は少し複雑だ。韓国について私の一番初期の印象はテクノロジーの国というもので、それだけだった。

2002年に日本と韓国が共催したFIFAワールドカップは、後になって知ったのだが、ダーティーなプレイのため日本人に、特にネット上で悪い印象を残した。これは日本のネット文化の一種の流行になっていて、韓国叩きは広く見られる。ラオスのダム決壊を覚えているだろう。あの事故自体は日本とは何の関係もなかったのだが、日本の多くのオンラインメディアとブログは、韓国の企業がダムを建設し、そして事故の対応にまずいところがあったらしいというだけで、これを大々的に取り上げた。この事故について韓国の落ち度に言及している英語の記事は読んだことがない。「オンリー・イン・ジャパン」の負の側面の一つだ。

この反韓感情はなぜ出来たのか? 私の知る限りだと、最大のターニング・ポイントは日本の天皇についての韓国の大統領・李明博の2012年の発言だ。報道によると、彼は天皇が「日本の過去の植民地主義の被害者に謝罪するのでなければ、韓国を訪問するべきではない」と言った[1]。天皇が訪韓する計画があったわけでもないので、彼がこの発言で何を狙っていたのか私にはさっぱり分からないが、しかしこのニュースを聞いた時にきわめて嫌な気持ちになったことはよく覚えている。自分がナショナリストだとか天皇崇拝者だとか思ったことはなかったにも関わらずだ。

韓国は自分たちの大統領がやったことの意味を理解していないようだったが、私たちはまるで心の最も繊細な部分を突然ごつごつした手で触られたかのように、深いショックを受けた。周りの人たちがこの問題について、「一国の大統領があんなことを言うなんて・・・彼らは民度が低い・・・」とか話しているのを聞いた(これは異常なことだ。日本人は普通、政治について話さない)。政治的なことについてまさかコメントをするとは思っていなかった人の口からも聞いた。あの数日間は本当に奇妙な日々だった。あれで最後の一線を越えたんだと思う。

2015年に、日本と韓国は慰安婦問題について「最終かつ不可逆的」な合意に達した。これには日本が元慰安婦を支援するための財団の設立に予算を拠出すること、および韓国がソウルの日本大使館前の像を撤去するための対策を講じることが含まれていた[2]。像は違法に設置され、「外交関係に関するウィーン条約」の第22条に違反している[3]。日本はやるべきことをやった[4]が、韓国はしなかった。像は今も同じ場所にある。

最近このサイトで、「日本人は不合理な要求を続け、わけもなく私たち〔韓国人〕を憎み続けるだろう」という回答を読んだ[5]。彼が(そして一部の韓国人が)そう思うのには理由があるに違いないが、しかしまた同時に、私たちが韓国に時折「攻撃」されていると考えるのにも十分な理由があると思う。そして残念ながら、和平提案は見当たらない。

脚注:
[1] 李明博 - Wikipedia(英語)
[2] 日韓両外相共同記者発表(英語)
[3] http://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/9_1_1961.pdf
[4] 元慰安婦支援:政府、10億円の送金手続き完了 - 毎日新聞
[5] 韓国はまだ過去のことで日本に強い敵意を抱いているの? 中国と北朝鮮(ひょっとするとロシアも)が脅威になったら、日韓はまだ同盟を続ける? - Quora(英語)
 ※外国人「韓国はまだ過去のことで日本に強い敵意を抱いているの?」の回答者1



翻訳元:Quora



回答内容についてご意見はあるかと思いますが、まあ個人の見解ということで・・・
回答に対する反応があればまたご紹介したいと思います。




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