海外Q&Aサイトの「日本が好きな人がなぜこんなに多いの?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(マルタ)
日本に魅了される大きな要因は、現代的・西洋化された文化と伝統的・アジア的な文化が併存していることだと思う。

大抵の西洋人にとって、日本の文化は馴染み深いが独特のひねりがきいたものに見える。都市で生活していればどこの大都会でも本質的には大して変わらないが、これは日本の生活様式と習慣の独特さとはまったく対照的だ。分かりやすく言うと、馴染み深い背景のパラレルワールドみたいなものだ。

例えば、適当なエキゾチックな国としてスリランカと比べてみよう。スリランカも独特の文化的要素がたくさんある国だが、それらはどれも異質すぎて、多くの西洋人は近づきがたく感じてしまう。

日本が好きな人の多くは自分が魅了された発端としてアニメを上げるだろうから、エンターテイメントについて言うと、これも上記のコントラストによるものだと思う。エンターテイメントはTV、ライブのショーやコンサート、マンガ本、CD・DVD・Blu-ray・ダウンロードといった、アメリカやヨーロッパのメディアと同じ方法で届けられる。ところがその内容は、欧米のそれとは違っていて、興味深い。西洋の製品に人が期待するのとは異なったテーマを扱い、日本の文化に関連した異なる視点を展開している。国が違えば好みも違う、そして日本も例外ではない。

これを理解するには、遠くまで探しに行く必要はない。Ylvisの「The Fox」の歌とビデオを覚えているか? 多くの人は、これを見て完全に当惑し混乱した。そのユーモアが自分の慣れているのとは大きく違った、ただしノルウェーでは一般的なユーモアの形式だからだ。しかもこれはノルウェー、ヨーロッパだ。

以上が、とにかく私の意見。 :)

参考:Ylvis(イルヴィス) - The Fox(ザ・フォックス) [日本語字幕付きVer.] - YouTube



■回答者2(マレーシア)
日本人はすっごい独特だ。アジアの中でも独特だ。僕はマレーシアのアジア人だ。

日本人は強い文化的アイデンティティを持っていて、それでいて他の文化を受け入れられるぐらい心が広い。彼らはインドのカレーやヨーロッパのヴィクトリア朝時代、アメリカの自由に興奮する。そして、それらの要素を進化させて自分のものにしてしまう。多くの場合、予期しない、興味深いものへと撚り合わせる。例えばインドではカレーをパラーターやその他のパンで食べるが、日本人はそれを自分のものにして、カレーをご飯とイカで食べる笑

参考:
「パラーター(पराठा)は、チャパティの生地をのばし、ギーを塗り、折り畳むことを繰り返してギーを層状に練り込み、薄くのばして焼いたもの。」
パラーター - Wikipedia

J-popとK-popを比較してみれば、違いに気づかずにはいられないだろう。韓国人はすごい完璧主義者で、工場生産品みたいだ。独特なものもあるが、多くはない。全員が美人・イケメンだ ― モデルみたいで、しみ一つない肌、完璧な振り付けのダンス、どれも同じように聞こえる歌・・・等。好きな人は好きだ。僕はそんなに好きではない。

しかしJ-popはアイデンティティが多様だ。日本のグループにはいつもそういうイメージがある。そして歌手は完璧な美人・イケメンでないことも多いが、独自のやり方をしていて興味深い。モーニング娘。とその姉妹グループを考えてみればいい。音楽のジャンルの選択でも、K-popより多様な実験をしている。

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日本人がやることは何でもこうだ。インテリアのデザインについての日本の番組を見たが、インテリアのデザインにさえ独特のアイデンティティが表れている。

もう一点、アメリカ映画は常に、外国の文化を描くときでさえ、アメリカ人の思想を扱っている。日本のアニメには、常に人生について(日本人についてよりも)の思想の重みがあり、新たな考え方を与えてくれる独特さがある。これはあっぱれだ。



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■回答者3(インド)
なぜなら、日本との出会いは人を永久に変えるものだから。インド出身の人間にとって、'90年代初頭の子供の頃のカートゥーンといえば、多くが『わんぱくダック夢冒険』や『テイルスピン』、『チップとデール』といったアメリカの作品が占めていた。ところがその時、私の人生を永久に変えるものを見た。私が5~6歳の頃、インド政府の放送局・ドゥールダルシャンが『龍の子太郎』を放送したの。完全にやられた。

勘違いしないでほしいのは、私は世界を非常に単純に、白か黒かで見ている子供だった。カートゥーンは楽しくて、その中では誰も死ぬことがなくて、すべてが生き返る、基本的にみんな良い子ちゃんだった。そしてこの日本映画は、そこに色を、人生の現実を持ち込んだ。これがどれほど深い経験だったか、言葉では到底説明できない。

まず最初に惹かれたのは、アニメのクオリティだった。5歳の子供に何が分かるんだって思う? それまでTVでやっていた2Dアニメーションは、色のついた固いブロックで形を動かして、そこに楽しいものと空想的な音楽がついたものだった。

そんなとき見たのがこれ・・・!!!

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木々と風景が、こんな深さと、ぞっとするような美しさで描かれているのは、それまで見たことがなかった。人生で出会ったものの中で最も美しいものの一つだった。人生で初めて、それまで見ていたゴミみたいな作品以上ものを共有すれば、誰かが私を立派だと思ってくれると思った。そして子供たちがいつも守られすぎているのが当然という社会では、そういう行為は本当に大変なことだった。自分が見たものの価値を理解したのがいよいよ誇らしかった。

すべてがバラ色だったとは思わないでほしい。『龍の子太郎』は完全に胸を締め付けるような物語で、モラルと生と死について語っていて、私にはまったく初めてのものだった。小さな子供(私のような)が母親を探して、それが怪物、龍で、しかも年とった盲目の龍だと分かったときの悲しみに耐えられず、床を転げ回って泣きじゃくったのを覚えている。なんという皮肉・・・

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彼の身になって考えるのは到底耐えられなかった。大好きなママを失って、龍という血まみれの怪物に呪いで変えられていると分かったらどうしよう? そして、それでも彼は母を愛しているのよ。

「人に何が起ころうと、見た目が変わろうと、愛し続けることはできる」という教訓を、人生で初めて学んだ。そして今日に至るまで忘れずにいるこの教訓を教えてくれた文化のことも、当然忘れはしなかった。

私は今日に至るまで、西洋のアニメーションに戻ることはできずにいる。私にとっては、あれがカートゥーンの時代の終わりだった。インドで日本のアニメーション版の『モーグリ』を見ることができたのは幸運だった。あと『おしん』のような日本のテレビドラマも。

参考:
「『モーグリ』(原題:Mowgli)は、2018年のイギリス・アメリカ合衆国合作の実写冒険・ファンタジー映画。」
モーグリ (映画) - Wikipedia

1992年のいつ頃だったか、私たちは日本の農水省長官、ムラタ氏の訪問を受けた(父が当時、インド農業省の長官だった)。この男性のことは一生忘れない。

彼は私の人生をふたたび永久に変えるものを持ってきた。何だと思う???

「インスタントラーメン」が詰まった巨大なビニール袋。そのときまで、私が知っていたヌードルはネスレのマギーだけだった。あのわびしい食べ物とはすぐに袂を分かった。ところが、あの袋は私にとって世界を意味していた。プラスチックの小さなカップから大きなカップまで、それまでで最高にエキゾチックなインスタントラーメン・・・!!! またこの男性は、ウェットティッシュも持ってきてくれていて、当時はこれがまったく驚くようなものだった。ウェットティッシュの匂いを嗅ぐと、今もあの時のことを思い出す。

最後に、そしてこれも大事なことに、3体の日本の人形をくれた。日本の貴族の男性と女性、そして3体目は芸者の人形だった。

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こうして私は芸者というものの存在を知った。その時以来、芸者は私の夢と変態嗜好の対象の女性で、これで私は正式に日本好きになった。この人形で私は芸者に恋に落ちて、それが私の最大の妄想になって、美しいアジア人女性や、さらにはキム・ジェウク(※韓国のモデル)とかイ・ジュンギ(※韓国の俳優)みたいなすごくフェミニンな男性でも、見るといつも芸者の格好をさせたり脱がしたりすることしか考えられない・・・@__@

こういったことがあって、アニメとマンガを追いかけるようになったのは当然のなりゆきだった。宮崎映画、そして何より高畑勲がその後何年も私の面倒を見て、私の人生をさらに変化させた。

こうしたすべてのおかげで、私はすごく受容性のある人間になった。他の文化について、いつももっと知りたいと思っている。中国でも韓国でも、中東でも南米でもね。わくわくするし、そのありのままの姿を愛している。物事を見て理解する視点がいっそう高くなった。そして全体として、より良い人間にしてくれた。



翻訳元:Quora



子供の頃に見たアニメってずっと覚えてますよね。



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