海外Q&Aサイトの「全米ライフル協会は、銃のない国は無法の荒野になると主張している。だとしたら、なぜ日本はあんなに安全なの? 日本人の銃所持率は世界一低い」という質問から、回答をご紹介。
■回答者1(アメリカ)
日本には1990年代に5年間住んだ。東アジア政治の学位を持っている。日本は単一の民族集団、つまり日本人から構成される、同質的な社会だ。日本と異質性の高い社会とを比較することは、控えめに言ってもあまり有益ではない。
日本はまた、犯罪者の有罪率が99%(英語)だ。99%。しばらくこれをよく覚えておいてほしい。犯罪率の低さと関係があるかもしれない。
児童ポルノは2014年まで合法だったし、女性に対する犯罪、特にレイプは(英語)、起訴されることがめったにない。(英語)
日本はある人々にとっては安全な国だが、女性にとってはそうではない。犯罪の統計には不正が行われているし、また確かに銃撃はめったにないが、米国で銃が最もよく使われるのは自殺だ。日本人は銃で自殺しない。首を吊るか電車に飛び込むかする。ちなみに後者は自分でも目撃したが、決して忘れられないだろう。
日本では自殺は許容可能なことと見なされており、自殺率が世界で最も高い国の一つだ。自殺率がこれほど高い理由は、社会に適合することを求めるプレッシャーによるもので、日本の犯罪率の低さに潜む真の理由は、この適合ということにある。とはいえ、これが実際に当てはまるのはある種の犯罪だけだ。性的暴行のような犯罪は、残念ながら一般的だ。#METOOは日本ではまだまだ遠い。
私はよく外国に旅行するが、行けば行くほど、どの国も独特だということが分かる。他の国とまったく瓜二つという国は一つもないし、どの国にも独特の歴史、文化、社会があり、そのため行く価値がある。しかし国同士を比較するのは、特に日本と比較するのは無駄なことだ。
■回答者2(オランダ)
なぜなら、全米ライフル協会は嘘をついているから。どの文明国でも銃規制法は米国より厳しく、またどの文明国も犯罪率は米国より低い。自分の知っている情報源以外のものを見てみろ。他の国々の情報源を注意して見ろ。アメリカは、ニュースという名前で売られている偏向した娯楽情報番組によってばらばらにされている。
■回答者3(デンマーク)
回答者2は間違っている。今よりもリベラルな銃規制法ができれば米国はもっと安全になると決めてかかっているが、それには3億1,000万人以上の人間と、文化、伝統、店舗、そしてさまざまな州法を一梳きで切り落とすことになる。
君は銃規制法に制限をかけるのはアメリカ合衆国憲法に反することで、また銃による殺人の大部分はギャングの抗争の中で起こるもの、その次が自殺だということが分かっていない。また毎年、銃から撃ち出されたもので死ぬよりも多くの人間が、車の事故で死んでいることも分かっていない。米国政府が以下に提示している事実をよく読んで知識を得ることを勧める:銃による暴力 | 国立司法研究所(英語)
質問者は、日本の犯罪率が市民の銃の所持率に相関があるという誤った仮定をしている。
日本の犯罪率が低い理由は、数百年にもわたる文化によるものだ。今も昔も、犯罪を犯すことは強い難色を示される。かつては日本の支配者によって、単純な軽犯罪が厳罰に処されていた。日本の文化は、たとえ社会の最底辺にいる人間であろうと、人が犯罪に手を染めるようになるのを許してこなかった。
しかし、これは日本で銃が所持されていないことの説明にはならないだろう?
日本で普通の男が手にする武器は、一度も問題になったことがない。サムライの剣はサムライ専用で、これは中世ヨーロッパで剣を持ち歩くことが許されていたのが騎士だけだったのと同じようなものだ。日本の支配層は、武器の所有一般を違法とする法を作って強制した。こうした法は今日にまで持ち越されており、銃は一般に合法的な所持目的を示すことができる人々のためだけにある。この合法的な目的というのは、非常に限定されたものになる場合もある。
法と秩序という長く続いた文化に、普通の市民が武器を手に入れることを禁じる(基本的には支配層が自分に対する革命が起こらないようにした)法を組み合わせると、犯罪率が低く銃の所持率も低い現代の日本ができあがる。
一般大衆が専制的な政府に対して反抗することがないように制度を設計するのは、倫理的に正しいことだろうか? 私は違うと思う。
■回答者4(アメリカ)
自殺率の傾向について考えてほしい。米国で銃による死亡の60%以上は、殺人ではなく自殺だ。米国では一番よくある自殺の方法だ。
米国の年間の自殺率は10万当たり約14.3人だ。日本の自殺率は10万人当たり約19.4人で、米国に比べて40%近く高い。自殺率を決定するのは、銃が利用できるかどうか以外の要因に違いない。殺人の発生率についても同じことが言える。銃が利用できるかではなく、文化的な要因やその他の要因が決定的な原因だ。
2018年の国別自殺率(英語)
■回答者5(アメリカ)
日本の文化は私たちの文化とはまったく違う。数年前、津波に襲われたときに日本人がどう振る舞ったか考えてみろ。すべてが秩序立っていて、人々は互いに助け合い、列に並び、という状態だった。ハリケーン・カトリーナの後で私たちアメリカ人がどう振る舞ったか考えてみろ。大違いだ。
翻訳元:Quora
これはほんと文化の違いを感じます。
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外国人「お前ら日本の銃規制法がそんなに好きなら、なぜ日本に引っ越さないの?」
外国人「日本人はアメリカに行きたがってる?」→「ハワイも入れて良ければ…」「銃乱射事件が…」

鉄砲を手放さなかった百姓たち 刀狩りから幕末まで(朝日選書)
■回答者1(アメリカ)
日本には1990年代に5年間住んだ。東アジア政治の学位を持っている。日本は単一の民族集団、つまり日本人から構成される、同質的な社会だ。日本と異質性の高い社会とを比較することは、控えめに言ってもあまり有益ではない。
日本はまた、犯罪者の有罪率が99%(英語)だ。99%。しばらくこれをよく覚えておいてほしい。犯罪率の低さと関係があるかもしれない。
児童ポルノは2014年まで合法だったし、女性に対する犯罪、特にレイプは(英語)、起訴されることがめったにない。(英語)
関連記事:
外国人「日本では外国人女性を奴隷にすることが合法なの?」
日本はある人々にとっては安全な国だが、女性にとってはそうではない。犯罪の統計には不正が行われているし、また確かに銃撃はめったにないが、米国で銃が最もよく使われるのは自殺だ。日本人は銃で自殺しない。首を吊るか電車に飛び込むかする。ちなみに後者は自分でも目撃したが、決して忘れられないだろう。
日本では自殺は許容可能なことと見なされており、自殺率が世界で最も高い国の一つだ。自殺率がこれほど高い理由は、社会に適合することを求めるプレッシャーによるもので、日本の犯罪率の低さに潜む真の理由は、この適合ということにある。とはいえ、これが実際に当てはまるのはある種の犯罪だけだ。性的暴行のような犯罪は、残念ながら一般的だ。#METOOは日本ではまだまだ遠い。
私はよく外国に旅行するが、行けば行くほど、どの国も独特だということが分かる。他の国とまったく瓜二つという国は一つもないし、どの国にも独特の歴史、文化、社会があり、そのため行く価値がある。しかし国同士を比較するのは、特に日本と比較するのは無駄なことだ。
↑コメント1(アメリカ)
日本には旅行でしか行ったことがない。娘は日本に住んでいて、君の言っているのと多くは同じことを言っている。また米国でドメスティック・バイオレンスと呼ばれているものは、日本では非常によくあると言う。私は外部の人間として、いささか限定的な個人の経験に基づいて、君の言うことにはすべて賛成したい。また付け加えたいのだが、日本がどんな点でも他の国と同じようなものだというのは、ありそうにないと思う。奇妙で、魅力的な国だ!関連記事:
外国人「日本人は性差別的?」→「あれはただの区別」「九州はひどいわよ」
↑回答者1
勘違いしないでほしいのだが、私も日本は魅力的だと思っている。旅行に行くには素晴らしい国で、ただ住むとなると・・・まあ、厳しい。日本は世界と、私自身と、そして驚いたことに米国について、多くのことを教えてくれた。おかげで私はより良い国民になったし、君の娘さんも同じ発見をするであろうことは自信をもって言える。
↑コメント2(アメリカ)
その前にレイプされて殴られて殺されなければね。
↑コメント3
本気で言っているのか、冗談で言っているのか? 日本より米国のほうが襲われる可能性は高いぞ。
■回答者2(オランダ)
なぜなら、全米ライフル協会は嘘をついているから。どの文明国でも銃規制法は米国より厳しく、またどの文明国も犯罪率は米国より低い。自分の知っている情報源以外のものを見てみろ。他の国々の情報源を注意して見ろ。アメリカは、ニュースという名前で売られている偏向した娯楽情報番組によってばらばらにされている。
■回答者3(デンマーク)
回答者2は間違っている。今よりもリベラルな銃規制法ができれば米国はもっと安全になると決めてかかっているが、それには3億1,000万人以上の人間と、文化、伝統、店舗、そしてさまざまな州法を一梳きで切り落とすことになる。
君は銃規制法に制限をかけるのはアメリカ合衆国憲法に反することで、また銃による殺人の大部分はギャングの抗争の中で起こるもの、その次が自殺だということが分かっていない。また毎年、銃から撃ち出されたもので死ぬよりも多くの人間が、車の事故で死んでいることも分かっていない。米国政府が以下に提示している事実をよく読んで知識を得ることを勧める:銃による暴力 | 国立司法研究所(英語)
質問者は、日本の犯罪率が市民の銃の所持率に相関があるという誤った仮定をしている。
日本の犯罪率が低い理由は、数百年にもわたる文化によるものだ。今も昔も、犯罪を犯すことは強い難色を示される。かつては日本の支配者によって、単純な軽犯罪が厳罰に処されていた。日本の文化は、たとえ社会の最底辺にいる人間であろうと、人が犯罪に手を染めるようになるのを許してこなかった。
しかし、これは日本で銃が所持されていないことの説明にはならないだろう?
日本で普通の男が手にする武器は、一度も問題になったことがない。サムライの剣はサムライ専用で、これは中世ヨーロッパで剣を持ち歩くことが許されていたのが騎士だけだったのと同じようなものだ。日本の支配層は、武器の所有一般を違法とする法を作って強制した。こうした法は今日にまで持ち越されており、銃は一般に合法的な所持目的を示すことができる人々のためだけにある。この合法的な目的というのは、非常に限定されたものになる場合もある。
法と秩序という長く続いた文化に、普通の市民が武器を手に入れることを禁じる(基本的には支配層が自分に対する革命が起こらないようにした)法を組み合わせると、犯罪率が低く銃の所持率も低い現代の日本ができあがる。
一般大衆が専制的な政府に対して反抗することがないように制度を設計するのは、倫理的に正しいことだろうか? 私は違うと思う。
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■回答者4(アメリカ)
自殺率の傾向について考えてほしい。米国で銃による死亡の60%以上は、殺人ではなく自殺だ。米国では一番よくある自殺の方法だ。
米国の年間の自殺率は10万当たり約14.3人だ。日本の自殺率は10万人当たり約19.4人で、米国に比べて40%近く高い。自殺率を決定するのは、銃が利用できるかどうか以外の要因に違いない。殺人の発生率についても同じことが言える。銃が利用できるかではなく、文化的な要因やその他の要因が決定的な原因だ。
2018年の国別自殺率(英語)
■回答者5(アメリカ)
日本の文化は私たちの文化とはまったく違う。数年前、津波に襲われたときに日本人がどう振る舞ったか考えてみろ。すべてが秩序立っていて、人々は互いに助け合い、列に並び、という状態だった。ハリケーン・カトリーナの後で私たちアメリカ人がどう振る舞ったか考えてみろ。大違いだ。
翻訳元:Quora
これはほんと文化の違いを感じます。
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外国人「日本人はアメリカに行きたがってる?」→「ハワイも入れて良ければ…」「銃乱射事件が…」

鉄砲を手放さなかった百姓たち 刀狩りから幕末まで(朝日選書)
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