海外Q&Aサイトの「寿司は高炭水化物食の米を使っているし、魚は水銀濃度が高いこともあるのに、なぜ日本食は健康的だと思われているの?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(Madison Hadley)
日本人の食生活は、世界でも最も健康的な食生活の一つだと考えられていて、そのため日本人は西洋よりも平均寿命がずっと長い。なぜ日本は先進国の中で最も肥満率が低いのか、なぜ日本人は他のどの国の人たちよりも長生きなのか?

秘密は食べ物とその食べ方にある。伝統的な日本の食生活は、赤身肉よりも魚肉、たくさんの野菜、漬物と発酵食品、そして少量の米から成り、バランスが良い。加工度の高い食品はほぼ含まれず、糖分の総摂取量は低い。基本的に、日本の食生活は低カロリーで栄養価がきわめて高い。

日本人はまた陸生植物とともに海藻のような水生植物も幅広く消費していて、これには健康を増進させるミネラル類がいっぱい詰まっている。果物、特にふじりんご、みかん、かきは朝食やデザートとして消費することが多い。

日本の蕎麦も、日本人の食生活の主食となっている。小麦粉と、消化を助けるそば粉で作られたものだ。蕎麦は精白小麦粉を一切使っていなくて、繊維が豊富で精白小麦粉よりずっと健康に良いと考えられている。

日本人の食べ物の出し方も重要だ。一枚の大皿ではなく、小さなお椀一つとさまざまなお皿から食べることが多い。ご飯のお椀、味噌(※原文ママ、おそらく味噌汁のこと)のお椀、魚か肉、それから二三種類の野菜のお皿というのが普通で、これらが一度に出てきて、順番に食べることが多い。

食生活の他に、日本人は緑茶、特に抹茶が大好きだ。抹茶は石臼で粉状にした緑茶で、カテキンという抗酸化化合物が豊富なため最も高く評価されており、癌、ウィルス、心臓病のリスク低下に関与してきた。



■回答者2(Jacob Litoff アメリカ)
魚は水銀濃度が高いこともある、という点は同意だが、何の魚が使われているかに注意すれば、水銀の多くない寿司を作るのに使える健康に良い魚はある。また寿司は私のようなヴィーガン向けに、魚を一切使わず、代わりに野菜や豆腐を使って作ることもできる。米に関して言うと、炭水化物は良いものだ。グルコースからエネルギーを作り出し、鬱病を予防するため体には炭水化物が必要だし、また繊維質は消化の仕組みを多くの点で助けてくれる。そのため寿司は白米で作るよりも玄米で作ったほうがずっと健康的だ。

私は数十年前に寿司を買うのをやめたが、その本当の理由は、少なくともここ米国では、ほぼすべての寿司に砂糖が添加されていて、酸性が強く、癌につながり、何の栄養素も含まない、体に悪い精製されたただの炭水化物だからだ。砂糖を食べると体は肉をもっと食べたくなるが、この肉というのがまた酸性で、たまにであっても食べると癌の最大の原因になる。私は41年間、ヴィーガンになって以来ずっと、甘蔗糖は避けてきた。

玄米を海苔で包んで中央に梅干しを入れたおにぎりは、外で食べる食事用によく自分で作ったな。

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■回答者3(Nick Wolf)
日本の肥満率はたった3.6%で、他の国の15%から最高35%までに比べて最も低い。

それに、日本人が食べているものは炭水化物が多いとしても、飽和脂肪は非常に少ない。他の人たちも指摘しているように ― 彼らが食べるのはたくさんの野菜、穀物、魚、そして多少の肉だ。乳製品と果物はほどほどに食べる。塩と砂糖の多い食べ物・飲み物(ハンバーガーとかソーダとか)を大量に摂ることは、大体避けている。そして週に50時間またはそれ以上働くという国でありながら、たいていの人は今でも家で料理をし、外食を避ける。

水銀濃度も、寿司に使われる魚の種類によって違う。例えばキハダマグロの水銀濃度は0.354 PPMだが、サーモンはたった0.022 PPMだ。ちなみに米国で通常消費されているロブスターは0.107 PPM。それに、寿司はいろいろな種類の魚を使う。また一般に信じられているのとは反対に ― 米国と違って日本では寿司をあまり食べない。「特別」な場合の食べ物だと考えられていて、したがってめったに食べない。

その他に日本の健康的なライフスタイルについて知られている事実としては:
  • 間食をしない ― する人もいるが、最小限にとどめる。

  • ファーストフードの定番は、家庭料理に近い日本食のファーストフードだ。アメリカのファーストフードにはめったに行かない。

  • 日本の子供は小学校で栄養学の授業を受けて自分の食べるものに意識的になるので、大人になってからも賢い食べ物の選択をする。

  • 子供のころからよく運動をする ― 毎日学校まで歩き、たくさん運動をする。そのため大人になってからもそうした習慣が身についている。

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  • 一食あたりの量が抑えられているし、食生活のバランスがとれている。

  • 抹茶と緑茶 ― 新陳代謝を促進し、不安障害と心臓病に抗する。

  • 漫然と食べない ― 食事がより充実したものになるように、一口一口をよく味わう。

  • 箸を使う ― 箸は、時間をかけて食べるように、また一口の量が少なくなるようにできている。満腹になったことに気づいて、食べ過ぎを避けるのに役立つ。 ― 追記 ― これについてコメント欄で、サンプリングバイアス(※不適切な標本抽出によって、母集団を代表しない特定の性質のデータがまぎれこんでいること)ではないかという指摘があった。これはそのとおりだと思う。普段同僚や友人と食事をしていても、この部分については正しくないとよく話す。
ほんの好奇心からググってみたところ、Telegraph紙とかにそういう記事があった:箸で食べるのは「減量に役立つ」(英語)。Redditにも、ゆっくり食べるように箸を使っていて実際役に立ったという議論があった。

しかし最終的には、こういった記事は話半分で(※with a grain of salt)聞いたほうが良いと思う(食事の塩を増やせという意味ではなくて)。別の研究では、時間をかけて食べることは ― タフツ大学の栄養学・精神医学教授スーザン・ロバーツによると、それ自体減量を促進するものではない。

ともあれ、試してみるといい ― 箸を使うのも、時間をかけて食べるのも、あるいはその両方も。もし効果があったなら、それでいいじゃないか。科学がすべてのことを100%証明できるわけじゃあない。



■回答者4(Hyunsik Kim 韓国)
日本食は塩分が多すぎないし(寿司を醤油にどっぷり浸けるのが好きな人でなければ)、肉も多すぎないから。寿司に限って言うなら、そのへんのマクドナルドのビッグマックよりも、というか実際野菜よりも肉の多いどんなバーガー類よりも、ずっと健康的だ。

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■回答者5(Stephen Schimpff)
一般的に言って、日本食はさまざまな種類の野菜を多く使うし、オメガ3脂肪酸を含む魚を多く使うが、それでも全食事の脂肪含量の10%だけだ。さらに重要なこととして、日本人は食べ過ぎないし、大量の砂糖も使わない(アメリカ人は年間約150ポンド(※約68kg)の砂糖を食べている!)。



翻訳元:Quora



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