海外Q&Aサイトの「日本ではガイジンコンプレックスって一般的なの?」という質問から、回答をご紹介。


■回答者1(カナダ)
これは僕みたいな人向けの質問だという気がする(注1)。

この質問は地図で答えるのが一番良さそうだ。

僕がカナダで僕が見て育った地図がこれ:

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ヨーロッパと北アメリカは巨大。日本は隅っこに追いやられてほとんど見えない。僕は世界がこんな感じだと思って育った。

日本の子供が見て育つ地図はこれ:

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日本は文字通り世界の中心にある。

君がどうにか日本語を話せるなら、日本人(世界で最も同質性の高い国の一つの国民)は自国の文化を紹介したくなる。君はお客さんだ。一時的な訪問者であって、関係はすぐに終わる。日本語には「一期一会」という有名な言葉がある。(出会いは一度しか起こらないのだから大切にしなければならないという意味。注2)

日本人の英語力は限られているから、言いたいことを伝えようとすると誇張に頼らざるをえない。彼らは日本に来た君を歓迎したいと思っている。

日本人はまた、一般に外の世界の様子について興味津々だ。僕だって、自分とは大きく違った文化で育った人と会うと好奇心を抱く。

米国と同じで、短い休暇を除いて本当に海外を旅する日本人はほぼいない。

そのため彼らは君を飲みに連れ出したり、熱狂的なメッセージを大量に送ってきたりする。お互い相手に幻想を抱いているようなもので、日常からの逃避だ。僕は日本語が余り上手くなかった頃にこれを何度もやった。

同様に、日本語のレベルが低い外国人は、考えを伝えるのに誇張に頼らざるをえない。日本について詳しくなければ、何でもかんでも「スゴイ」になるだろう。語彙が増え、自信を持って話せるようになると、これが「ワリトヨカッタ」とかになる。

ところが僕のように日本に住むとなると、主人/お客さんの付き合いではなくなる。そして日本人が日本語の微妙な言い回しを使えるようになると、彼らがいつも誇張を使って話しているわけではないことが分かる。彼らは気分が変わりやすく、ぶしつけな話し方もする、率直な気持ちを持った、ただの人間なのだ。

お客さんであるということは対等の立場ではないということだ。彼らは君に楽しい思いをさせる義務を感じる。君が職場の同僚のように何らかの形で社会の一員となると、事情は違う。君が君であるというだけの理由で喜んで君と会ってくれたりはしない。

僕たちはお互いに相手から何かを望まれている。僕は同僚に依頼した仕事をやってもらいたいと思っている。同僚は僕に渡した仕事を終わらせてほしいと思っている。

しかし僕は、今会う人たちとは真の対等な相手として付き合うことができている感じがする。今にして思えば、本当に日本語を話せるようになる以前の人間関係は実に浅薄だった。自分の思うことを本当に表現できるようになって初めて、お互いの尊敬に基づく真の関係が持てるようになった。

要約すると:ガイジンコンプレックスなんてものはない。言語の壁と文化、そして状況に基づく誤解があるだけだ。

(注1)僕は日本の製造会社の広報課で1年半働いたことがある。JLPT(日本語能力試験)1も合格。日本には合わせて3年住んだ。子供は日本人ハーフ。オフィシャルな「ヤクショク」(役職)はエキスパートで、マーケッター/プログラマー/翻訳家だ。

(注2)もっと複雑な概念だが単純化している。Google翻訳だと「フォレスト・ガンプ」になる。Wikiはこちら:一期一会 - Wikipedia(英語)



■回答者2
数十年振り返ってもそんなの聞いたことないな。確かにガイジンコンプレックスを抱いている人もいるが、日本経済が強くなるにつれて ― バブル後の時代や戦後の占領時代にさえ ― 日本人の自信喪失は薄れて行き、ガイジンに対する劣等感はほぼなくなった。

実際、若い人たちは英語を学ぶことにも外国で暮らすことにも昔に比べて興味を示さなくなってきている。今では一番人気のある訪問先はアジア諸国だ。20年前とは大違いだ。



翻訳元:Quora



相手が外国人だと構えちゃうというのはあるかも。



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