海外Q&Aサイトの「なぜ日本はどんどん右傾化しているの?」という質問から、回答をご紹介。


112127d54e9a8135335888ba84afd176_s

■回答者1(アメリカ)
19世紀後半から20世紀初頭に西洋化して以来、日本が右傾化してなかったことがあるか?

日本が最も右傾化していたのは内戦中と第2次大戦中で、当時の政治は徐々に日本式の国家社会主義へと進化して行った。現代の日本は民主主義社会だが、世界の他の国々に比べればまだ非常に保守的だ。これより保守的なのは、シャリーア法のもとで動いているイスラムの国家だけだ。

参考:
「シャリーア(アラビア語: شريعة‎ Shari'a)は、コーランと預言者ムハンマドの言行(スンナ)を法源とする法律。」
シャリーア - Wikipedia

徹底した右翼政党である自民党は、1955年の結党以来、基本的に途切れることなく日本で権力を保持してきた。1990年代の中盤に数年間、社会主義者が首相になった時期があったが、その当時ですら自民党は国会で最大の党だった。

従って、日本は単に右翼国家である、以上。日本が今以上に右傾化するなら、他の国々も同じ程度にそうする。これが起こる原因は前に説明したことがある。つまり左翼とグローバリズム信奉者の提示する解決策が既に失敗し、また今も失敗し続けているから、人々はナショナリズムや伝統、そして資本主義といったものを受け入れているんだ。そしてこれが、世界の多くの地域に繁栄をもたらしているものであり、その時まず最初に取り入れるものだ:

main-qimg-d40d3bd030c7b00098d76cea57405a8a

日本はこのグラフにないが、1870年には3%だったのが一時は14%にまで達し、ところが中国の経済成長 ― 1978年に資本主義を取り戻して(※改革開放)、実際上手く行き始めたという現象 ― に伴い、10%程度まで低下した。



■回答者2(シンガポール)
右傾化しているのは政治だ。大抵の日本人は、臆面もなく歴史修正主義的な一部の団体が悪いとは言うだろうが、現状を変えたいとは思っていない。ナショナリストであるということは、同時に「グローバルな視点で自国の地位のために戦っている」と見られる可能性もあるということだ ― これは中国でも台湾でも、日本でもシンガポールでも同じだ。

とは言え、私は日本人が「この政治活動がどうなって行くか全く気にしない」というほど右傾化しているとは思わない。



■回答者3(アメリカ)
日本は右傾化していない。白人の左翼ジャーナリストが日本の「右翼」と呼びたがるものは、米国やヨーロッパなら右翼と見なされないだろう。

白人の左翼ジャーナリストには人種差別的なダブルスタンダードがある。他の国なら完全に主流の、あるいはちょっと左寄りですらあるものが、日本の場合に限って「右翼」のレッテルを貼られるんだ。

バイブルベルト(※アメリカ中西部から南東部にかけての地域。プロテスタントとキリスト教原理主義が強い)の共和党員のほとんどは、日本にいる右翼よりずっと右翼的だ。

ヨーロッパの「右翼」運動について読んで調べてみるといい。その思想を、日本で「右翼」と呼ばれるものと比較してみるんだ。重なり合う部分はごくわずかだ。



翻訳元:Quora



右に進んでるとしても出発点が相当左ですし・・・



関連記事:
外国人「日本の右翼は中国が嫌いだけど、漢字を使うことをどう正当化しているの?」
外国人「ヤクザは日本で政治的な力を持っているの?」
外国人「軍国主義的で保守的な日本と、西洋化したリベラルなアニメ生産国の日本に分割できないものか?」




戦後七〇年「右傾化」批判の正体 (イースト新書)



スポンサーリンク