海外Q&Aサイトの「なぜ日本の文化は第2次大戦後あんな劇的に変わったの?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(アメリカ)
戦後に現れた「文化」は、かなりの部分が戦前にも存在していて、ただ有力ではなかっただけだ。敗戦により軍国主義とその主導者たちの信用は失墜し、以前から存在はしていたものが前面に出て来られるようになった。

例えば女性は戦後に選挙権を得た。女性に選挙権を与える法案は戦前に提出されていたが、法律にはならなかった。

参考:
「1931年には婦人参政権を条件付で認める法案が衆議院を通過するが、貴族院の反対で廃案に追い込まれた。」
女性参政権 - Wikipedia

さらに、いくつかの領域では強い連続性があった。戦後の経済政策は多くが戦時中の経済政策の継続だった。

会社の制服や朝礼といった習慣は、明らかに軍隊が起源だ。1920~30年代の写真ではっきり分かるように、戦前の工場労働者は制服を着ていなかった。



■回答者2(アメリカ)
なんとびっくり、理由はアメリカだ。戦後、米国は日本を占領した。彼らは日本が太平洋を征服しようと試みた原因である帝国主義的でクレイジーな軍国主義を取り除こうとした。日本はアメリカの憲法をモデルにした憲法を与えられただけでなく、米国は占領期間中に西洋の文化をも持ち込んだ。



■回答者3
上の回答に補足すると、新憲法とアメリカの文化的影響は、国家の権威に対するアメリカ的な意味での懐疑主義を与えた。権威に対するアメリカ人の既定の態度は、常に「私には権利がある」という方向に歪められている。戦前の日本の社会はそれより遥かに伝統に縛られたもので、特に権威を認め従うことにかけてはそうだった。この残響は今日も日本の企業文化に残っている。米国では、われわれは若さと新たなアイディア、そして型破りなタイプを評価し、時に崇拝さえする。日本では権威に挑んで敗れることは美徳と考えられている。日本のことわざに曰く、「出る杭は打たれる」。合意形成と序列、そして同意しようがしまいが年長者には敬意を払うといった事についてはいよいよそうだ。



■回答者4(アメリカ)
連合国による西ドイツと日本の占領と統治の目的は、国内にあった民主主義志向の要素を促進し、ドイツと日本の侵略の原因となった古い軍国主義の伝統を解体し、文化的交流と自由貿易を奨励し、そして国民を根底から文化的に再プログラミングするレベルで自由主義と自由主義的なイデオロギーを促進することにあった。

西洋の文化の影響とその振興は、日本では特に強い、変わった効果を生み出した ― 日本の奇妙なフェティシズムのポルノやポルノアニメは、挿入と性器の描写を禁止する日本の法律に根ざすものだが、この法律は西洋人の極度の潔癖さに端を発している。日本人が労働倫理を不合理なほど、自己破壊的なまでに真面目に取るのも、労働者の生産性の最大化に関する理論を持っていた一人の経済理論家(※デミング。→ Wikipedia)に由来するものだ。この理論は日本で、そして日本だけで、広く取り入れられた。

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また敗戦と、そして幾分かは巧まれたものであった原爆の文化的効果も莫大なものだった。

日本の文化の変化は、部分的には意図した社会工学であり、非常に異なった二つの文化の出会いによる予測不可能な様々な結果であり、そしてまた、一部は敗戦後の劣等感から、自国文化を差し置いて外国文化を美化することだった。



翻訳元:Quora



アメリカの影響は大きいですよね。



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戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年 (岩波現代文庫)



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