海外Q&Aサイトの「あなたの日本語学習の経験を聞かせて」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(アメリカ)
知り合いだとマンガとアニメに興味があったから日本語の勉強を始めたって人が多いけど、私が始めた理由は航空会社。6年生になる前の夏に、初めてANA(日本の航空会社)に乗って、フライトアテンダントの態度と親切さに心を奪われた。あんなふうになりたいと思った。家に帰ってから、日本語を独学で始めた。

まずひらがなを学ぶことから始めた。これは日本語の3つの文字(ひらがな、カタカナ、漢字)の中で一番基礎になるものだと思う。以下のサイトがすごく役に立った:

Learn Japanese with Free Japanese Lessons

ひらがなは五十音表を使って、1日1列ぐらいのペースで学んだ。

その後、中学と高校では日本語のクラスを取って、語彙と文法と漢字を学んだ。日本語の文法は英語とは本当に違っているけれど、でもすごく直感的だと思う。

日本語のYouTuberを見るのもすごく動機づけになった。多くは日本語がかなり流暢になった外国人で、日本での生活についてシェアしてくれている。彼らの経験はすごい興味深かった。

私のお気に入りは:

Micaela ミカエラ - YouTube

Sharla in Japan - YouTube

Rachel & Jun - YouTube

日本語を学ぶのはすごく楽しいし、素晴らしい日本語の先生にも恵まれた。一番報われたのは、私が日本語を学び始めたころに日本から米国に移住してきたご近所の人と仲良くなれたこと。異なる文化の人と繋がれるというのは、外国語を学ぶことに関して最も美しい部分の一つだと思う。



■回答者2
  1. ネイティブスピーカーから1年間、日本語のグループレッスンと個人レッスンを受けた。当時の高校では日本語は選べなかった。

  2. カリフォルニア大学サンタクルーズ校で日本語を4年間。1つのクラスは落として、再受講しなければならなかった。大学では富山弁に向けた準備はしてくれなかった。「ばなんしとんがけ?!」「わからんがいちゃ。」(※原文ママ。「何をしているんだ」「わからない」の意)

  3. 富山県の高岡で1年間、書道を学んだ。墨の匂いが好きだ。

  4. 名古屋の千種区のトライデント(※河合塾学園の運営する専門学校)で1~2年間、中級と上級の日本語のクラス。

  5. 5年間ぐらい独習。日本語能力試験のレベル2に合格。N1~N5の制度になる1年前だ。レベル1の試験は6点差で不合格。私は2つの学習障害がある。ディスグラフィア(書字障害)と処理速度の遅さだ。だから結局諦めた。脳卒中様発作による脳の損傷の、ショッキングな現実を直視することになった。「自分の限界を知れ」。

  6. 英語の話せない日本人の女性と5年間付き合った。「もみもみして」「ワオ!」(※原文ママ)

  7. 日本人の女性と1年間付き合った。多少英語を話せるがほぼ日本語だった。「おい美人、何を料理しているの?」「肉じゃが。栄養満タン」。。。「ジェフの種!ジェフの種!」「ワオ!」(※原文ママ)

  8. バーの常連として10年。「下ネタ」の汚い日本語レッスンが無料。

  9. 関連記事:
    外国人「日本語のクールなスラングを教えて」

  10. 日本で働いて13年(英語教師)。日本に住んだのはトータルで17年。

  11. 糖尿病とミトコンドリア病で5年間、日本の医療制度と付き合ってきた。ミトコンドリア病は既往症で、米国の母と妹は国民保険を受けられない。ひどいもんだ。MELAS症候群の脳卒中様発作は5回起こしていて、聴覚と短期記憶が損なわれた。「ミトコンドリア病は難病のステータスがある。国民保険のトランプ大統領に取られない」(※原文ママ。「ミトコンドリア病は日本だと特定疾患という位置づけだ。日本の国民健康保険をトランプ大統領に取られてたまるか」の意)。今ではネイティブレベルの日本語を聞くと頭にもやがかかったようになる。また医者が言うことも記憶できない。そのため医者や神経精神科に行く時は妻が付き添う。カウンセリングの時は一緒に来ようとしない。

参考:
「MELASはミトコンドリアの障害でATP産生がうまくいかなくなるミトコンドリア病(ミトコンドリア脳筋症)の1種である。5~15歳で好発し、知能低下や感音性難聴、低身長、易疲労性、心筋症、筋力低下といったミトコンドリア病に共通する神経・筋症状のほかに、繰り返す脳卒中様発作(頭痛・嘔吐・痙攣・意識障害・片麻痺など)が特徴的で、この発作時にCTやMRI(拡散強調画像)をとると脳梗塞に類似した病変を認める(ただし、この病変の発症機序は不明)。」
MELAS - Wikipedia


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■回答者3(台湾系)
中国語を知っていれば日本語は驚くほど簡単だということが分かった(そしてスペイン語が話せれば日本語の発音も驚くほど簡単だ)。

母語はスペイン語だけど両親は中国人だ。だから僕の中国語は70%は通じる。

おかげで、「今日」「全部」「世界」「上手」「酔」「有名人」といった漢字の意味が推測できた ― 基本的に、文章に出てくる単語の50~60%だ。

またスペイン語と日本語の音は非常に似ていると思うので、日本語を発音するのは僕には非常に簡単だ。(日本人がスペイン語を話すと、僕の耳には70~80%はスペイン語に聞こえる。)

まあ、南アメリカ生まれの台湾人としての経験はそんなところだ。スペイン語もほんの少しだが役に立った。「パン」はスペイン語でも日本語でも同じだ。



■回答者4(中国)
中国人だけど、もしあなたが中国人で日本語を学ぶなら楽しいことがたくさんある。まず漢字。中国には偽日本語(チングリッシュみたいに言うならチンパニーズ?? 笑)と呼ばれる、一種の日本語がある。日本では、日本人が偽中国語と呼んでいるのを聞いたことがある。例えば「君日本語本当上手」。文法は明らかに間違っているんだけど、日本人も中国人(もちろん日本語は少し分かる)も、この文章を理解できる。

第二に、日本語能力試験。リスニングの初めで、サンプルの音声はいつも「天気がいいから散歩しましょう」で始まる ― 試験はここ数年でどんどん難しくなってきているので、私たちは試験の後、よくブログにこれについてのジョークを書いている。「天気がいいから自殺しましょう」とか! 難しすぎてまた落ちたみたいだ、って意味ね。もちろん試験を受けた人にしか分からない。

参考:
【JLPTの悪夢】天気がいいから散歩しましょう - YouTube



翻訳元:Quora



回答者2さんの人生にいろいろ興味を抱いてしまう。



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