海外Q&Aサイトの「日本の社会はよく保守的で伝統的って言われるけど、本当にそうなの?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(アメリカ)
全く違う。

白人メディアは日本を「保守的で伝統的」なものとして描写し、アメリカ人(そしてイギリス人でもオーストラリア人でも何でも)に、自分と自分の国が「リベラルで進歩的」だと思わせることを好む。

特に米国と比較すると、日本は数光年先にいる。すでに国民健康保険制度があり、妊娠中絶権に相当するものも40年代後半~50年代前半からある。無過失離婚も米国より早くからあった。同性愛が日本で犯罪だったのは19世紀の数ヶ月間だけだが、米国と英国では1960年代まで差別が続いた。日本では有給出産休暇と介護保険の制度が保障されている。米国にはいずれもない。

参考:
「この規定は7年後の明治13年(1880年)制定の旧刑法には盛り込まれず、明治15年(1882年)1月1日の同法施行をもって消滅したが、日本で男色行為の一部が刑事罰の対象とされた唯一の時期である。」
日本における同性愛 - Wikipedia



■回答者2
保守的と伝統的の定義にもよるが、一般的に、アメリカとヨーロッパの社会は進歩的で東アジアの社会は保守的だというのは大きな誤解だ。この話を繰り返している人たちは、保守的と伝統的という言葉の定義も理解していないし、今まで一度も歴史の本を読んだことがない。

実際には、保守的という言葉が物事を今ある通りのままにしておきたいという意味だとするなら、すべての社会は保守的だ。非保守的な社会というものはなく、自分が慣れている生き方を変えるのには抵抗するのが人間の本性だ。どんな社会でも、社会の変化はある朝起きて何百年にもわたる習慣を変えるように要求することからは起こらない。大抵は外部から新しい思想を持った新しい人々が社会に入ってくる時に、あるいは現状維持によってマイナスの影響を受ける社会内部の集団から発生する。

簡単に言うと、社会の変化は新しいやり方を社会に持ち込む移民と、社会内部の不利益を被っている集団から生じる。

米国での婦人参政権は、人々がある朝起きて女性にもっと権利を与えようと決めて一晩で起こったわけではない。女性が組織を作って権利の拡大を要求したことが原因で、それも大部分は1930年代の経済危機で女性が大量に労働市場に参入したことの結果で、それによって女性がさらに自立するようになることで、さらに多くの女性が組織化して権利を要求するようになったためだ。

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同じことは黒人にもゲイにも、移民にもアイルランド人にも、イタリア人にもユダヤ人にも、その他あらゆる集団について言える。ヨーロッパでも、どこでも同じだ。米国でブラックフェイス(※黒人以外の演者が顔を黒塗りして演じるショー)が廃止されたのは人々が突然進歩したからではなく、黒人が社会の中で影響力を増し廃止を要求したからだ。

変化を強いられるまで、社会は自ら変わることはない。日本で移民の数が増えたら、社会の変化の始まりを目にすることになるだろう。女性やその他の不利な立場にある集団は、すでに抗議ともっと平等な権利の要求を始めている。



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■回答者3
日本に住んでいてそういう傾向は確かに感じる。

日本人は、新しいものを取り入れることによる悪影響を恐れる嫌いがあると思う。

また日本の文化は少し内省的なところがある。日本人にとっては普通でも、外国から見ると伝統的でなじみのないものがあると思う。日本の携帯電話が良い例だ。

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■回答者4(イタリア)
何やかんやで、ノー。

彼らがペリー提督の頃からどれだけ変化したかを考えるだけで、適応能力の高さが分かるというものだ。もちろん人的損失は莫大だったが。



翻訳元:Quora



新しもの好きだけど、古くから伝わっているものも残したがるんですよね。



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日本の保守思想 (ハルキ文庫 に 1-6)



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