海外Q&Aサイトの「なぜ日本には電柱がたくさんあるの?」という質問から、回答をご紹介。
■回答者1(アメリカ)
第一に、電線と電話線がすべて地上にあるわけではない。京都、奈良、金沢、その他多くの観光地には、地下にある場所もある。こうした都市の昔の時代の感じを強めるために地下に設置しているんだ。ただそれでも柱と絡まったケーブルは目障りだ。私の母は写真家だが、良い景色がケーブルで台無しだといつも文句を言っていた。
もっと多くのケーブルが地下に設置されないのには、いくつかの理由がある。第一にコストだ。ケーブルを埋設して、それに沿ったすべての建物に繋ぎ直すコストは法外なものになる。私は地下ケーブルという選択肢は数倍高くつくと理解している。経済的なコストに加えて、時間的なコストもかなりのものだ。ケーブルを地下に埋設するには道路を掘り起こす必要があるが、これは住民にとっては混乱を引き起こす。市の有力者の多くは、このお金はもっと他のことに使えると思っている。
もう一つの理由はメンテナンスと修理に関するものだ。1995年の阪神大震災後、日本人が学んだことの一つが、地下ケーブルは大地震の後で問題になるということだった。地上のケーブルで生じた問題はかなり容易に見つけて修理できる。地下のケーブルの問題はそれほどすぐには見えにくい。さらに、問題のある箇所を探し出しても、地下だ。何トンもの瓦礫の下に埋もれていることもあり、そのため他でもっと良い利用方法があるかもしれない機器が追加で必要になる。またケーブルは一旦掘り出されると地上に置かれ、機械と人のじゃまになる。下の写真で、電柱の多くがまだ立っていてケーブルが地上から遠くにあるのが分かるだろう。
要するに、地上に設置するほうがメンテナンスと修理が安くて、また災害時には地上ケーブルのほうがサービスを復旧しやすいということが分かったんだ。
■回答者2(アメリカ)
日本は電線や電話線を地下に埋めていない。上下水道は地下だが、あまり深くはない。これはたぶん地震のためだが、主な理由は埋設するのは電柱より高くつくからだ。
電線と電話線は、埋めないのなら高いところに設置するしかない。それで(地上の)電柱に乗せる。
日本の政府はオリンピックまでに東京を「美化」するため、電線と電話線を埋めることを検討している。
■回答者3(イギリス)
公共事業が都市計画に関する制約のない自由市場だったからじゃないか。
ケーブルは地下に埋設するより電柱に吊るしたほうがずっと安い。
英国では建築規制と言えば地下に埋設することで、少なくとも市街地や、田舎でさえ、通信会社は路上ではなく地下に埋める。
ともすれば強い暴風の吹く国でこのやりかたは奇妙だと思う。米国も同じだ。暴風が吹くと停電する。
メンテナンスのしやすさと地震の影響についての回答があるが、これは日本人をおとしめるものだと思う。日本には、送電設備を地下で機能させるテクノロジーはあると思う。しかしコストは高くなる。すると人は日本人が豊かだというのは錯覚で、設備を地下に埋設するほどの余裕がないのだと考えるに違いない。
■回答者4
電気と通信のためのケーブルがほぼすべて地上にあるから。土木技師の友人によると、主な理由は2つだそうだ:A:そのほうが安くて簡単、そしてB:地震があったときに修理がしやすいし、洪水による被害も小さい(日本では台風と洪水がよくある)。
注記:私は関西の小さな町に12年住んでいるが、停電があったのは2回だけで(2回とも台風のとき)、どちらも1時間かそこらだった。日本人は配電網を落とさず、落ちたら直すことにかけては本当に上手い。
しかし美的にはひどいもので、だからこういう質問も出てくるんだろう! 空で四六時中もつれているケーブルがなければ、うちの近所はずっと綺麗になると思う。
翻訳元:Quora
そういうものだと思っているので気にしたこともないです。
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■回答者1(アメリカ)
第一に、電線と電話線がすべて地上にあるわけではない。京都、奈良、金沢、その他多くの観光地には、地下にある場所もある。こうした都市の昔の時代の感じを強めるために地下に設置しているんだ。ただそれでも柱と絡まったケーブルは目障りだ。私の母は写真家だが、良い景色がケーブルで台無しだといつも文句を言っていた。
もっと多くのケーブルが地下に設置されないのには、いくつかの理由がある。第一にコストだ。ケーブルを埋設して、それに沿ったすべての建物に繋ぎ直すコストは法外なものになる。私は地下ケーブルという選択肢は数倍高くつくと理解している。経済的なコストに加えて、時間的なコストもかなりのものだ。ケーブルを地下に埋設するには道路を掘り起こす必要があるが、これは住民にとっては混乱を引き起こす。市の有力者の多くは、このお金はもっと他のことに使えると思っている。
もう一つの理由はメンテナンスと修理に関するものだ。1995年の阪神大震災後、日本人が学んだことの一つが、地下ケーブルは大地震の後で問題になるということだった。地上のケーブルで生じた問題はかなり容易に見つけて修理できる。地下のケーブルの問題はそれほどすぐには見えにくい。さらに、問題のある箇所を探し出しても、地下だ。何トンもの瓦礫の下に埋もれていることもあり、そのため他でもっと良い利用方法があるかもしれない機器が追加で必要になる。またケーブルは一旦掘り出されると地上に置かれ、機械と人のじゃまになる。下の写真で、電柱の多くがまだ立っていてケーブルが地上から遠くにあるのが分かるだろう。
要するに、地上に設置するほうがメンテナンスと修理が安くて、また災害時には地上ケーブルのほうがサービスを復旧しやすいということが分かったんだ。
↑コメント(アメリカ)
しばらく経つと、美しい風景から脳があの見苦しいケーブルを消してしまうのは奇妙ね。でも同じ景色を写真に撮ると、見えるのは電線だけなのよ! 家から道を挟んだ向かいに、見事な高い木々の生えた丘があって、秋や雪が降った後にベランダから見ると本当に綺麗なんだけど、写真を撮ろうとするといつも家と丘の間の電線を再発見するのよ。
■回答者2(アメリカ)
日本は電線や電話線を地下に埋めていない。上下水道は地下だが、あまり深くはない。これはたぶん地震のためだが、主な理由は埋設するのは電柱より高くつくからだ。
電線と電話線は、埋めないのなら高いところに設置するしかない。それで(地上の)電柱に乗せる。
日本の政府はオリンピックまでに東京を「美化」するため、電線と電話線を埋めることを検討している。
■回答者3(イギリス)
公共事業が都市計画に関する制約のない自由市場だったからじゃないか。
ケーブルは地下に埋設するより電柱に吊るしたほうがずっと安い。
英国では建築規制と言えば地下に埋設することで、少なくとも市街地や、田舎でさえ、通信会社は路上ではなく地下に埋める。
ともすれば強い暴風の吹く国でこのやりかたは奇妙だと思う。米国も同じだ。暴風が吹くと停電する。
メンテナンスのしやすさと地震の影響についての回答があるが、これは日本人をおとしめるものだと思う。日本には、送電設備を地下で機能させるテクノロジーはあると思う。しかしコストは高くなる。すると人は日本人が豊かだというのは錯覚で、設備を地下に埋設するほどの余裕がないのだと考えるに違いない。
■回答者4
電気と通信のためのケーブルがほぼすべて地上にあるから。土木技師の友人によると、主な理由は2つだそうだ:A:そのほうが安くて簡単、そしてB:地震があったときに修理がしやすいし、洪水による被害も小さい(日本では台風と洪水がよくある)。
注記:私は関西の小さな町に12年住んでいるが、停電があったのは2回だけで(2回とも台風のとき)、どちらも1時間かそこらだった。日本人は配電網を落とさず、落ちたら直すことにかけては本当に上手い。
しかし美的にはひどいもので、だからこういう質問も出てくるんだろう! 空で四六時中もつれているケーブルがなければ、うちの近所はずっと綺麗になると思う。
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翻訳元:Quora
そういうものだと思っているので気にしたこともないです。
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景観よりもメンテナンス性重視は
やむおえない。