海外Q&Aサイトの「なぜ昔の日本人は自分を呼ぶときに中国語の『我』ではなく『俺』を選んだの?」という質問から、回答をご紹介。


■回答者1
「俺」は中国の古典(漢文)の言葉で、「我」はその現代中国語版だからだ。「我」が広く使われるようになったのは1920年代になってからにすぎない。



■回答者2(ドイツ)
日本人は”me”を表すのに、日本語にある数多くの単語・文字を使う。

中国語で”I”と言うのに使われてきた文字は、大体が今の日本語でも見られる。
  1. 私 ― もっとも一般的・現代的な形
  2. 我 ― 大抵「我が」で使われる。古風
  3. 俺 ― 男性が使う。少し下品
  4. 僕 ― 親しい友人間で使う
  5. 儂 ― 年配の人が使う
  6. 自分 ― 「私」の代わりに使う
  7. 予 ― 大抵は文学作品の中で使われるか、位の高い人が使う
  8. 己 ― 古風。文学でもたまにある
たぶん漏れてるのはいくつかある・・・

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■回答者3
回答者1には同意できない。「我」は現代語ではないし、20世紀に自分を指す代名詞になったわけでもない。

「我」の初出は商(前1600-1046年)の時代の甲骨文字だ。

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Aは「我」の原形、そしてFがその現代の形だ。

もとの意味は斧によく似た処刑用の武器だ。その後「武器を手にして叫ぶ」になった。

戦国時代(前475-221年)に、この文字の意味はさらに進歩した武器に置き換わった。

漢から唐の時代(前202-後907年)に、「我」は今にまで至る一人称代名詞になった。


日本には文字がなくて、その後日本人の学生が中国に留学して漢字を持ち帰った。彼らは発音を表すのに文字を使った。日本語の単語、例えばcherry blossomという意味のSakuraが、英語の文章に現れるのによく似ている。

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しかし単に単語を意味するには、日本人は音ではなく意味で漢字を選んだのではないかと思う。

ではなぜ、中国人が自分を指すには100通りの文字があるのに、他ならぬ「俺」だったのか? これは地政学的な距離が理由だと思う。

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古代の日本人が中国に来るに当たって、最も可能性の高いルートは北回り、おそらくは朝鮮半島経由だ。これは日本が歴史上何度も朝鮮を侵略した理由を説明するものだろう。朝鮮半島は大陸の中で最も近い箇所だ。

中国語の「俺」は北方の方言で一般的な一人称代名詞だ。そしておよそ上品なものではないので、大抵は男性が使う。

回答者2は、日本語でも「俺」は男性が使うと述べている。日本の映画やTVドラマで、魂が入れ替わって異性の立場から代名詞を使うという例はたくさんある。こういうとき、一番よくある場面は女の子が「俺」と言って、それから「私」に切り替えるというものだ。

これが偶然とは私には思えない。


追記:私は言語の専門家ではないし、このサイトに回答を投稿するときはたくさん間違いをしてきた。必要な証拠を探してネットを検索して、そしてそれを組み合わせて全体像を描いた。間違いがあったらその箇所と理由を教えてほしい。


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↑コメント1(オーストラリア)
回答者1の回答はまだ読んでないが、しかし君は単語の歴史と文字の歴史を混同していないか? 中国語の文字は3,000年前に遡るものだが、話し言葉は文字の手がかりはないがもっと過去に遡る。これは日本語でもどの言語でもそうだ。

私は専門家ではないが、前に読んだところだと、中国語の文字の中には、もともと指していたものがとっくに廃れてから、別の言葉のために再利用されたものがあるそうだ。

非常に興味深いね (-:


↑回答者2
興味深い考察だが、しかし文化的な歴史の観点からはいくつか誤った仮定がある。

無数の文字記録から、人が自分と他人を指す方法は社会的な文脈と社会の進歩に強く依存し、かつ急速に変化することが分かっている。

2~300年にわたって同じ丁寧語を使用している言語は存在しない。中国語も”me”を表す単語を2~300年ごとに変えてきた。日本語に”me”を表す文字があれほどたくさんあるのは、このためだ。

中国語が3,000年前に、あるいはさらに以前に(それを「中国語」と呼びたければの話だが)、どんな言葉を使っていたかは、文字の歴史以外に関しては何の意味もない。


↑コメント1
丁寧語は変化が非常に速い。東アジアおよび東南アジアの諸言語では、代名詞も変化が非常に速い。一般に世界中の言語では、総じて代名詞はあまり急速には変化せず、もっとも安定した品詞の一つと考えられている。

中国語に隣接する南方の諸言語では、代名詞は文法的な機能以上に話者との関係を反映している。タイ語やベトナム語では同じ単語が文脈によって”you”と”he”の両方を意味する。これがかつては中国語にも当てはまったのか、また中国語に隣接する北方の言語からどんな影響があったのかは分からない。



■回答者4
日本語の「俺」は、以前は「己」の字で書かれていたが、「俺」の字に置き換わった。その理由は『水滸伝』のような中国語の方言で書かれた有名な小説の影響だ。『水滸伝』は「俺」の字を使う古い北方の普通話で書かれた。



翻訳元:Quora



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