海外Q&Aサイトの「JLPTレベル1の認定を受けて日本語をマスターするのにどれぐらい勉強した? あなたが日本語をマスターするまでの道のりを教えて」という質問から、回答をご紹介。
■回答者1(アメリカ)
僕の場合、時系列で言うと以下:
というわけで、僕が試験を受けたうちどの段階を君が通過しつつあるのかによるが、僕の場合は11~12年の道のりだったと言っていい。しかし正直に言って、この道のりには多くの踏み外しがある。JLPT N2は確実に大学で取得できたはずだと思うし、勉強を始めてわずか3年後、日本で勉強していたときでも行けたかもしれない(当時僕はN1も取れるだろうと言う人もいた)。勉強に打ち込んでいれば、N1には4年かそれ以下で到達できることは間違いない。結局のところ、N1取得は始まりにすぎない。
■回答者2(フランス)
JLPT N1には、4回受験した後、2014年に合格した。その前は、2008年にN2(旧試験)に合格した。
N2に合格するために、2005年から2006年まで交換留学で日本で過ごしたのは、大いに役に立った。文字通り超初心者レベルから始めて、学生は私ともう1人だけの1学期の講義に出席したおかげで、ほぼ流暢に話せるようになった。学生2人に教師2人で週9時間というのは、日本語力をとてつもなく進歩させるのに抜群のやり方だった。また私たちは2人ともモチベーションが高かったし、教師は2人とも英語を話さなかったので、すぐに日常生活で使うのに申し分ないレベルの流暢さに到達した。
さて、N1に合格するのはまったく別の話だ。日本に戻ってこっち(東京)で働き始めてすぐに分かったのだが、私の日本語のレベルは、日常会話に限定するならN2の要件にも達していなかった。N1に合格するのに最速の道は、おそらく語学学校の特訓コースに出て修了することだとすぐに分かった。しかしお金は払いたくなかった。支払えないわけではなかったが、N1に必要なことを実際には教えられないネイティブの教師がいないか、まったく確信が持てなかったからだ。
勘違いしないでほしいのだが、こっちに素晴らしい日本語の教師はいる。しかしレベルが進むにつれて、N1合格があれほど難しくなっている原因であるニュアンスを、彼らは非ネイティブスピーカーに説明できないと気づくことがあまりに多くなったんだ。交換留学した年にも、2学期に高いレベルの講義に移ったとき、すでにこれを経験していた。ある種の語句の仕組みや意味、書き言葉での正しい使い方を説明する能力が教師に限られている、あるいは単にないということが頻繁にあった。
そのため、一度試験を受けてみて、どれほど難しいものかを把握するの一番良いだろうということが分かった。そしてN1は、N2よりは当然ずっと難しいが、しかし不可能ではないし、日本でN1のために見つかる専門の教科書の内容に比べれば確実に現実的に到達可能だということが分かった。そういう教科書にはほぼ40%、試験に合格するにはまったく役に立たない余計な情報と知識が含まれているんだ。
こうして一度目は落ちた。しかし私は日本語で新聞とエッセイをもっとたくさん、またいろいろなテーマについて読むように自分を駆り立てた。二度目に試験を受けて、また落ちた。このときは新しい試験が導入されていて、とはいえ難易度という面に関しては旧バージョンのN1との違いは正直分からなかった。少なくとも、ゴールに近づきつつあるという予感はあった。
三度目もまた落ちたが、このときはわずか数点差だった。四度目、まさにこれ。合格した。まあ見事な成績でなかったことは確かだが、それでも合格だ。私にとって大事なのはそれだけだ。しかし、自分が日本語を「修了」したとは思っていない。N1というのは大体、高校生がよく卒業時に自慢するようなレベルだ。ひけらかすほどのことではない。
私は今でも日本語を学んでいて、日々新しい発見がある。今年で36になるが、この道のりを始めたのは20年前だ。マップの多くをクリアしてきたが、探索するべきところはもっとたくさんある!
■回答者3(バングラデシュ)
この道のりを行き尽くすのに約2.8年かかった。本来もっと短く済んだと思う。日本語の勉強と同時に大学でコンピュータ理工学を専攻していたので、日本語だけに集中していたらもっと流暢になれたはずだけれど、そこまで勉強できなかった。
ある機関の外国語講座で日本語を学び始めたんだけど、進み方がちょっと遅い気がしたので、どの本を読むべきか、どうやって読むべきかが分かってからは独学を始めて、そしてN1に到達した。すべてがバラ色というわけではなかったけれど、日本語を勉強するのは楽しかったし、リスニングのお伴としてはアニメがあった。JLPTのシラバスを時間内に終わらせるのに十分な時間がないと思って、よく慌てたのを今でも覚えている。まあ、アニメを見るのは大いに役に立った。単語を先に知っていたから、初見で勉強するほど難しくはならなかった。
今振り返ると、N1を達成したのは本当に良いことだった。その一方で、N1を達成したからといって日本語の勉強をやめたわけではなかった。100点が合格点だから101点取ればN1は合格できるが、それでも多くの領域で欠けているものがあるわけだから、N1はネイティブと同じぐらい日本語が上手いということではないと思うので、今でもよく勉強してレベルを向上させようとする必要がある。だからまだマスターしたと言うにはほど遠いと思うし、日本語ネイティブのように日本語が上手くなるまで満足はしない。
■回答者4(アメリカ)
JLPTのN1で日本語をマスターしたと見なすなら、断続的に勉強して5年かかった。
日本語の勉強を本気で始めたのは高校1年のときで、N1に合格したのは大学の2年だった。この間、日本語の講座は受講できなかったので、自分で勉強するしかなかった。
日本語を学ぶことに興味を持ったのは、アニメに本気でのめり込み始めた頃だった。日本かぶれだった時期だ。アニメが好きなだけじゃなく、日本人になりたくて、日本に行って住んで、アニメの嫁(waifu)や日本人の素敵な彼女を見つけたかった。で、この動機でひらがなと日本語の語彙を学び始めた。
たしか10年ぐらい前にひらがなを書くところでしばらく行き詰まって、YouTubeでKoichi Benの動画を見た。ここでLang-8のことを知って、投稿を書き始めた。この発見と並行して、All Japanese All the Time (AJATT)、Reading the Kanji (RTK)、Learning with texts (LingQ)、Anki(センテンス・マイニング、穴埋めカード等)といった、もっとギミックのきいた学習方法にもめぐり合った。オンラインのもので、誰かが勧めていたら、たぶん何でも試した。
最終的に僕が日本語を学べるようになった学習教材は、順不同で以下:
学び始めて最初の1、2年は、外国語学習の方法を以上の一覧に絞り込み、同時にゆっくりと習熟度を上げて行くのに役立ったと思う。9つのうち外国語に関係しているのは3つしかないことに気づいたかもしれない。大体僕は、原語の教材と現実で使うことから人を引き離しすぎる学習方法は好きじゃないんだ。
特にLang-8は外国語学習を本物にするのに必須だった。このプラットフォームで、僕はSkypeを使って日本語で話す友人を作った。一度友人ができると、もともとの動機からは遠ざかって、オンラインで会う人たちとコミュニケーションできるように日本語をもっと学ぶようになった。Lang-8とSkypeのコンボに相当するのは、今日だとHelloTalkのアプリ(※HelloTalk - Talk to the World、言語学習のためのチャットアプリ)だと思うので、この種の経験に興味があるなら試してみるといいと思う。
最初の数年が過ぎて、語彙にはいくらか深刻な欠落があるとはいえ、くだけた会話はたぶん流暢にできるようになった(この頃N4を受験して満点を取ったのを覚えている)。語彙とリスニングを向上させるために、主にYouTubeで『AKBINGO!』みたいなバラエティ番組、ニコニコ動画でドキュメンタリーの動画を見ていた。読むほうに関しては、小学校レベルかそれ以下だった。この問題に取り組むため最初に計画したのは、Ankiで大量の漢字を読むこと、そして暗記だった。ところがこれをやっても読解力はあまり向上しなかった。
高校の最高学年のとき、マンガを日本語で読み始めることに決めた。日本語に没頭して3年か4年目だったと思う。最初に読んだ数冊のマンガは通読するのに何時間もかかったけれど、その最初のハードルを超えると、大部分は辞書なしでマンガが読めるようになった(最初に読んだのは『あゆまゆ』だった)。雑誌『ヤングエース』も年間購読して、その年は毎月読んだ。
マンガの他に、学校に行く前に毎朝、朝のニュース番組『めざましテレビ』も見始めた。ライトノベルを読み始めたのは4年目の終わり頃で、N1を初めて受験するまでにたぶん何十冊か読んだと思う。
初回はN1を落ちた。でもこれは良いことだった。
自分の弱点を理解したし、2点差で落ちたのでゴール間近まで行っていたことが分かった。
翌年は、ビジュアルノベル(小説のように書かれた恋愛シミュレーションゲーム)に出てくる単語を調べるのにたっぷり時間を費やして、これで語彙は大幅に増加した。日本語の勉強に一番よく使ったゲームは『グリザイアの果実』で、それ以外だと『Fate Stay/Night』も通読した。
これらのビジュアルノベルは、それまで読んでいたライトノベルよりも実際ずっと難しくて、事実、たぶん普通の日本の文学と同じぐらいよく書けていた。ライトノベルをもう何十冊か読む傍ら、これらのゲームを通読して知らない単語を調べたのが、勉強を始めて5年目が終わる前にN1に合格できた理由だと思う。
というわけで、以上が僕の辿ってきた道のりだ。付け加えたいのは、僕には型にはまった学習計画もなければ、自分の学習の日課にもそれほど一貫してはいなかったということだ。事実、最後の頃はN1に向けた勉強よりも中国語の勉強に全精力を傾けていた。学習に関して特別に熱心だったわけではないのは確実だ。
追記:
気づいたかもしれないが、本物の外国語から人を遠ざけてしまうAnkiやその他のリソースやアプリが僕は好きじゃない。Tae Kimの文法ガイドや日本語辞書のような、純粋に参照するだけのリソースが好みだ。教科書は実のところ好きじゃないけど、いろいろな外国語について試してみた中で好きなのは、簡潔で、会話を何とか通じさせるのに必要な基本的な文法の要点が書いてあって、すぐに仕上げられるやつだ。さもなければ、脚注みたいのが付いていて勉強ができる、本物の文学を載せた読解中心の教科書。
またN1の準備に関して、JLPTのサイトに載っている問題例以外だと、文法の要点を網羅したAnkiの単語帳を使った。これはちょっと役に立つと思ったけど、たぶんなくても行けたと思う。
■回答者5(マレーシア)
2013年に日本に来た。11月にJLPT N2を受けて合格、その後2014年11月にN1を受けて、これも合格。
でもまだ日本語マスターじゃないし、正直なところ、マスターにははるか遠いわ。
JLPTの問題点は、文法とリスニングと読解のスキルを試すけれど、話すスキルは試さないということ。私は日本に住んで5年経つけれど、今でも話す時には言葉に詰まって、間違った語彙を選んでしまう。
学習は終わりのない道のりよ。JLPTに合格することは、始まりにすぎない。
翻訳元:Quora
皆さんすごく勉強してて頭が下がります。
関連記事:
外国人「あなたの日本語学習の経験を聞かせて」
外国人「あなたが日本語の学習に興味を持ったきっかけは?」

あゆまゆ Volume.1 (少年チャンピオン・コミックス)
参考:
「日本語能力試験(にほんごのうりょくしけん、英語: Japanese Language Proficiency Test、略称JLPT、日能試)は、公益財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金が主催の、日本語を母語としない人を対象に日本語能力を認定する検定試験である。」
日本語能力試験 - Wikipedia
■回答者1(アメリカ)
僕の場合、時系列で言うと以下:
- 2003年:『NARUTO』を見る。アニメにハマる。1日3時間アニメを見る。
- 2004年夏:1年相当の日本語を12週間(1日2時間の授業)で教える日本語の夏期集中講座を受講、その傍らアニメも1日3時間見続ける。(注:大学に行こうとしていたので、両親はこの計画に賛成してくれた。)
- 2004年秋~2005年春:日本語講座の受講を続けると同時に、コミュニティカレッジで勉強する。もっと進んだ講座を受講している友人から教科書を借りる。教科書の理解には、アニメ同好会を運営している可愛い男の子に助けを求める。
- 2005~2006年:日本語の勉強を続ける。通常の文法の他に文学も勉強。
- 2006~2007年:日本で日本語を勉強する。
- 2007~2010年:大学を修了。日本文学、翻訳理論、日本語の古文、あと日本語の写本も少し勉強。
- 2010~2012年:翻訳家になる望みを断念。コンビニエンスストアで1年間働く。
- 2012~2013年:英語補助教員として日本で働く。
- 2013年:JLPT N2を取得。JLPTは日本の試験だけあって、辛くて、細心の注意が必要だと分かる。JLPT N1の学習書を買う。その本に取り組む。漢字の勉強。
- 2014年:JLPT N1を取得。ぎりぎりで合格。前のステップを繰り返す。
- 2015年:JLPT N1を取得。試験は結局そう難しくないと分かる。
というわけで、僕が試験を受けたうちどの段階を君が通過しつつあるのかによるが、僕の場合は11~12年の道のりだったと言っていい。しかし正直に言って、この道のりには多くの踏み外しがある。JLPT N2は確実に大学で取得できたはずだと思うし、勉強を始めてわずか3年後、日本で勉強していたときでも行けたかもしれない(当時僕はN1も取れるだろうと言う人もいた)。勉強に打ち込んでいれば、N1には4年かそれ以下で到達できることは間違いない。結局のところ、N1取得は始まりにすぎない。
関連記事:
外国人「アニメで日本語を勉強して、日本人が話してるのも完璧に理解できるようになったよ」
■回答者2(フランス)
JLPT N1には、4回受験した後、2014年に合格した。その前は、2008年にN2(旧試験)に合格した。
N2に合格するために、2005年から2006年まで交換留学で日本で過ごしたのは、大いに役に立った。文字通り超初心者レベルから始めて、学生は私ともう1人だけの1学期の講義に出席したおかげで、ほぼ流暢に話せるようになった。学生2人に教師2人で週9時間というのは、日本語力をとてつもなく進歩させるのに抜群のやり方だった。また私たちは2人ともモチベーションが高かったし、教師は2人とも英語を話さなかったので、すぐに日常生活で使うのに申し分ないレベルの流暢さに到達した。
さて、N1に合格するのはまったく別の話だ。日本に戻ってこっち(東京)で働き始めてすぐに分かったのだが、私の日本語のレベルは、日常会話に限定するならN2の要件にも達していなかった。N1に合格するのに最速の道は、おそらく語学学校の特訓コースに出て修了することだとすぐに分かった。しかしお金は払いたくなかった。支払えないわけではなかったが、N1に必要なことを実際には教えられないネイティブの教師がいないか、まったく確信が持てなかったからだ。
勘違いしないでほしいのだが、こっちに素晴らしい日本語の教師はいる。しかしレベルが進むにつれて、N1合格があれほど難しくなっている原因であるニュアンスを、彼らは非ネイティブスピーカーに説明できないと気づくことがあまりに多くなったんだ。交換留学した年にも、2学期に高いレベルの講義に移ったとき、すでにこれを経験していた。ある種の語句の仕組みや意味、書き言葉での正しい使い方を説明する能力が教師に限られている、あるいは単にないということが頻繁にあった。
そのため、一度試験を受けてみて、どれほど難しいものかを把握するの一番良いだろうということが分かった。そしてN1は、N2よりは当然ずっと難しいが、しかし不可能ではないし、日本でN1のために見つかる専門の教科書の内容に比べれば確実に現実的に到達可能だということが分かった。そういう教科書にはほぼ40%、試験に合格するにはまったく役に立たない余計な情報と知識が含まれているんだ。
こうして一度目は落ちた。しかし私は日本語で新聞とエッセイをもっとたくさん、またいろいろなテーマについて読むように自分を駆り立てた。二度目に試験を受けて、また落ちた。このときは新しい試験が導入されていて、とはいえ難易度という面に関しては旧バージョンのN1との違いは正直分からなかった。少なくとも、ゴールに近づきつつあるという予感はあった。
三度目もまた落ちたが、このときはわずか数点差だった。四度目、まさにこれ。合格した。まあ見事な成績でなかったことは確かだが、それでも合格だ。私にとって大事なのはそれだけだ。しかし、自分が日本語を「修了」したとは思っていない。N1というのは大体、高校生がよく卒業時に自慢するようなレベルだ。ひけらかすほどのことではない。
私は今でも日本語を学んでいて、日々新しい発見がある。今年で36になるが、この道のりを始めたのは20年前だ。マップの多くをクリアしてきたが、探索するべきところはもっとたくさんある!
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■回答者3(バングラデシュ)
この道のりを行き尽くすのに約2.8年かかった。本来もっと短く済んだと思う。日本語の勉強と同時に大学でコンピュータ理工学を専攻していたので、日本語だけに集中していたらもっと流暢になれたはずだけれど、そこまで勉強できなかった。
ある機関の外国語講座で日本語を学び始めたんだけど、進み方がちょっと遅い気がしたので、どの本を読むべきか、どうやって読むべきかが分かってからは独学を始めて、そしてN1に到達した。すべてがバラ色というわけではなかったけれど、日本語を勉強するのは楽しかったし、リスニングのお伴としてはアニメがあった。JLPTのシラバスを時間内に終わらせるのに十分な時間がないと思って、よく慌てたのを今でも覚えている。まあ、アニメを見るのは大いに役に立った。単語を先に知っていたから、初見で勉強するほど難しくはならなかった。
今振り返ると、N1を達成したのは本当に良いことだった。その一方で、N1を達成したからといって日本語の勉強をやめたわけではなかった。100点が合格点だから101点取ればN1は合格できるが、それでも多くの領域で欠けているものがあるわけだから、N1はネイティブと同じぐらい日本語が上手いということではないと思うので、今でもよく勉強してレベルを向上させようとする必要がある。だからまだマスターしたと言うにはほど遠いと思うし、日本語ネイティブのように日本語が上手くなるまで満足はしない。
関連記事:
外国人「日本語能力試験のN1ってN2と比べてどれぐらい難しいの?」
■回答者4(アメリカ)
JLPTのN1で日本語をマスターしたと見なすなら、断続的に勉強して5年かかった。
日本語の勉強を本気で始めたのは高校1年のときで、N1に合格したのは大学の2年だった。この間、日本語の講座は受講できなかったので、自分で勉強するしかなかった。
日本語を学ぶことに興味を持ったのは、アニメに本気でのめり込み始めた頃だった。日本かぶれだった時期だ。アニメが好きなだけじゃなく、日本人になりたくて、日本に行って住んで、アニメの嫁(waifu)や日本人の素敵な彼女を見つけたかった。で、この動機でひらがなと日本語の語彙を学び始めた。
たしか10年ぐらい前にひらがなを書くところでしばらく行き詰まって、YouTubeでKoichi Benの動画を見た。ここでLang-8のことを知って、投稿を書き始めた。この発見と並行して、All Japanese All the Time (AJATT)、Reading the Kanji (RTK)、Learning with texts (LingQ)、Anki(センテンス・マイニング、穴埋めカード等)といった、もっとギミックのきいた学習方法にもめぐり合った。オンラインのもので、誰かが勧めていたら、たぶん何でも試した。
参考:
Lang-8:言語学習者向けの相互添削型SNS
All Japanese All the Time:日本語学習サイト
Reading the Kanji:漢字学習サイト
LingQ:ウェブで見つけたコンテンツをインポートして学習に利用できるサービス。無料だとあまり使えないらしいです。
Learning with texts:LingQと同じようなことができるオープンソースのツール
Anki:暗記のためのオープンソースソフトウェア
最終的に僕が日本語を学べるようになった学習教材は、順不同で以下:
- Skype
- Lang-8
- Tae Kimの文法ガイド(※Learn Japanese – Tae Kim's Guide to Learning Japanese(英語))
- iOSの辞書「Kotoba」(今は「imiwa?」 ※「imiwa?」をApp Storeで)や、その他の日本語辞書
- YouTube
- ニコニコ動画
- マンガ
- ビジュアルノベル(PCゲーム)
- ライトノベル
学び始めて最初の1、2年は、外国語学習の方法を以上の一覧に絞り込み、同時にゆっくりと習熟度を上げて行くのに役立ったと思う。9つのうち外国語に関係しているのは3つしかないことに気づいたかもしれない。大体僕は、原語の教材と現実で使うことから人を引き離しすぎる学習方法は好きじゃないんだ。
特にLang-8は外国語学習を本物にするのに必須だった。このプラットフォームで、僕はSkypeを使って日本語で話す友人を作った。一度友人ができると、もともとの動機からは遠ざかって、オンラインで会う人たちとコミュニケーションできるように日本語をもっと学ぶようになった。Lang-8とSkypeのコンボに相当するのは、今日だとHelloTalkのアプリ(※HelloTalk - Talk to the World、言語学習のためのチャットアプリ)だと思うので、この種の経験に興味があるなら試してみるといいと思う。
最初の数年が過ぎて、語彙にはいくらか深刻な欠落があるとはいえ、くだけた会話はたぶん流暢にできるようになった(この頃N4を受験して満点を取ったのを覚えている)。語彙とリスニングを向上させるために、主にYouTubeで『AKBINGO!』みたいなバラエティ番組、ニコニコ動画でドキュメンタリーの動画を見ていた。読むほうに関しては、小学校レベルかそれ以下だった。この問題に取り組むため最初に計画したのは、Ankiで大量の漢字を読むこと、そして暗記だった。ところがこれをやっても読解力はあまり向上しなかった。
高校の最高学年のとき、マンガを日本語で読み始めることに決めた。日本語に没頭して3年か4年目だったと思う。最初に読んだ数冊のマンガは通読するのに何時間もかかったけれど、その最初のハードルを超えると、大部分は辞書なしでマンガが読めるようになった(最初に読んだのは『あゆまゆ』だった)。雑誌『ヤングエース』も年間購読して、その年は毎月読んだ。
マンガの他に、学校に行く前に毎朝、朝のニュース番組『めざましテレビ』も見始めた。ライトノベルを読み始めたのは4年目の終わり頃で、N1を初めて受験するまでにたぶん何十冊か読んだと思う。
初回はN1を落ちた。でもこれは良いことだった。
自分の弱点を理解したし、2点差で落ちたのでゴール間近まで行っていたことが分かった。
翌年は、ビジュアルノベル(小説のように書かれた恋愛シミュレーションゲーム)に出てくる単語を調べるのにたっぷり時間を費やして、これで語彙は大幅に増加した。日本語の勉強に一番よく使ったゲームは『グリザイアの果実』で、それ以外だと『Fate Stay/Night』も通読した。
これらのビジュアルノベルは、それまで読んでいたライトノベルよりも実際ずっと難しくて、事実、たぶん普通の日本の文学と同じぐらいよく書けていた。ライトノベルをもう何十冊か読む傍ら、これらのゲームを通読して知らない単語を調べたのが、勉強を始めて5年目が終わる前にN1に合格できた理由だと思う。
関連記事:
外国人「なぜギャルゲーは日本でしか人気がないの?」
というわけで、以上が僕の辿ってきた道のりだ。付け加えたいのは、僕には型にはまった学習計画もなければ、自分の学習の日課にもそれほど一貫してはいなかったということだ。事実、最後の頃はN1に向けた勉強よりも中国語の勉強に全精力を傾けていた。学習に関して特別に熱心だったわけではないのは確実だ。
追記:
気づいたかもしれないが、本物の外国語から人を遠ざけてしまうAnkiやその他のリソースやアプリが僕は好きじゃない。Tae Kimの文法ガイドや日本語辞書のような、純粋に参照するだけのリソースが好みだ。教科書は実のところ好きじゃないけど、いろいろな外国語について試してみた中で好きなのは、簡潔で、会話を何とか通じさせるのに必要な基本的な文法の要点が書いてあって、すぐに仕上げられるやつだ。さもなければ、脚注みたいのが付いていて勉強ができる、本物の文学を載せた読解中心の教科書。
またN1の準備に関して、JLPTのサイトに載っている問題例以外だと、文法の要点を網羅したAnkiの単語帳を使った。これはちょっと役に立つと思ったけど、たぶんなくても行けたと思う。
■回答者5(マレーシア)
2013年に日本に来た。11月にJLPT N2を受けて合格、その後2014年11月にN1を受けて、これも合格。
でもまだ日本語マスターじゃないし、正直なところ、マスターにははるか遠いわ。
JLPTの問題点は、文法とリスニングと読解のスキルを試すけれど、話すスキルは試さないということ。私は日本に住んで5年経つけれど、今でも話す時には言葉に詰まって、間違った語彙を選んでしまう。
学習は終わりのない道のりよ。JLPTに合格することは、始まりにすぎない。
翻訳元:Quora
皆さんすごく勉強してて頭が下がります。
関連記事:
外国人「あなたの日本語学習の経験を聞かせて」
外国人「あなたが日本語の学習に興味を持ったきっかけは?」

あゆまゆ Volume.1 (少年チャンピオン・コミックス)
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さすがに認定者が回答してるだけあって重みがあるな