海外Q&Aサイトの「日本の新しい元号『令和』って本当はどういう意味なの? 『令』は『命令』の意味で、『和』は日本と日本のスタイル、一般に『調和』を指すって言うけど」という質問から、回答をご紹介。
■回答者1(Dale Thomas イギリス)
違う。日本人の妻もその友人たちも、この種の質問をする外国人のことを笑っているよ。
ここで躓いているのは主に若くて教養のない日本人と、日本語をちょっとだけ知っている一部の外国人だ。「令」という漢字が「命令」や「司令」で使われているのしか知らなければ、実際これはちょっとうさんくさく思える。
しかし、日本語について人がまず最初に学ぶのは、漢字には文脈と組み合わせによって非常にたくさんの異なった意味があるということだ。漢字それ自体には、一つだけの決定的な意味というものはない(学生はそう教えられるけれども)。単体で単語になることも可能だが、それによってその漢字の意味が決まるわけではない。例えば「本」は単体だとbookの意味だが、「本当」の「本」はtruthの意味だ。
「令」には、「吉兆の、美しい」という、古くてあまり知られていない意味がある。そして「和」は一般的には「平和と調和」の意味だ。
僕は過去5年間、「和」という漢字を毎日目にしてきた。これは日本の茶道における四つの根本要素の一つだからだ。
「昭和」は「平和への願い」の意味だった(外国人の視点で後から振り返って見るとたしかに皮肉だ)。
「平成」は「獲得された平和」の意味だった。
そして今度の「令和」は「美しい平和」の意味だ。
元号が中国語の詩ではなく、奈良時代の日本語の詩から取られたというのは、たしかに興味深い。しかし万事は変わるものだ。中国に対する特にあからさまな拒絶だとは思わない。
たしかに、安倍の野郎ならこの元号が引き起こした論争を楽しむぐらいのことはやりかねないとは思うけれど、しかし日本のMAGA(※Make America Great Again、トランプ大統領の標語)として意図して巧まれたものだと言うのは、さすがにこじつけだと思う。
■回答者2(Shofotolavski Lee 中国)
日本の公式の説明によると、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味だ。
この説明はまったくのナンセンスだと思う。
事実、日本の詩人たちは張衡の詩をコピーしたんだ。
日本の学者も、この詩が日本語でないことを認めている。
引用されている張衡(漢代の数学者、天文学者)の原文は、「早春が到来すると、自然とそうなるであろう」という意味だ。
「令月」は中国の天文暦で2月を指し、今年の4月は中国の天文暦だと2月だ。
令月_百度百科(中国語)
「和」は、ここでは結合、暢気、自然という意味だ。
これらの二つの語の組み合わせは、それ以前の詩にも見える。
中国の古典『礼記』では、「令和」は「妨げられることなく命令を出す」という意味に拡大されている。
■回答者3(Liu LiSong 中国)
君は東洋の文化、儒教文明、そして中国語の文字についてほぼ何も理解していないのだろう。正反対で、令和という名前は平和と平穏な生活への憧れを表現している。日本人がこれまで使ってきた三つの元号は、程度の差こそあれ、いずれも強い政治的な意図を表現したものだった。
私は日本に敵意を抱いてはいないし、日本が中国にとっての脅威だとも思わない。70年前の戦争はアクシデントだったのだから。長期的に見て、中国にとって何ら脅威ではない。だから私のような中国人としては、がっかりした。あの勤勉な国がイニシアチブと冒険心を失うのを目にするとは、ひどい体験だ。
■回答者4(Ranjitha Ranju インド)
日本は先日、新しい時代の名前を明らかにした。これは天皇の退位後の来月、皇位を継承する新たな天皇の治世に基づいて決まる。
2019年4月1日、日本の内閣官房長官・菅義偉は東京の首相官邸で、新しい元号「令和」を公表した。
この時代は「令和」と名づけられた。令和は二つの単語の組み合わせで、すなわち:
「令」、これは「命令」「吉兆」といった意味
「和」、「平和」「調査」の意味
日本は今でも元号を、私的文書と公的文書、またコンピュータの文書でも使っている。このため時代が新しくなることは日常生活に大きな影響を及ぼす。2019年は平成31年、アキヒト天皇の支配の31年目の年ということになる。
新しい元号の名前は、初めて中国の古典ではなく日本の古代の書物から取られた。
「令和」の新しい時代は5月1日から始まる。85歳のアキヒト天皇が退位し、その長男である皇太子に皇位を譲り渡した翌日だ。
翻訳元:Quora
Quoraは実名制サイトなので、回答者の名前も載せてみようかなと思いました。過去の記事にも少しずつ追記して行きたいです。
■回答者1(Dale Thomas イギリス)
違う。日本人の妻もその友人たちも、この種の質問をする外国人のことを笑っているよ。
ここで躓いているのは主に若くて教養のない日本人と、日本語をちょっとだけ知っている一部の外国人だ。「令」という漢字が「命令」や「司令」で使われているのしか知らなければ、実際これはちょっとうさんくさく思える。
しかし、日本語について人がまず最初に学ぶのは、漢字には文脈と組み合わせによって非常にたくさんの異なった意味があるということだ。漢字それ自体には、一つだけの決定的な意味というものはない(学生はそう教えられるけれども)。単体で単語になることも可能だが、それによってその漢字の意味が決まるわけではない。例えば「本」は単体だとbookの意味だが、「本当」の「本」はtruthの意味だ。
「令」には、「吉兆の、美しい」という、古くてあまり知られていない意味がある。そして「和」は一般的には「平和と調和」の意味だ。
僕は過去5年間、「和」という漢字を毎日目にしてきた。これは日本の茶道における四つの根本要素の一つだからだ。
参考:
回答者は京都で茶道を含む日本文化関連のお仕事をされているそうです。今まで当サイトでご紹介した回答だと:
外国人「日本と中国のお茶文化ってどう違うの?」→「日本のは抹茶だけで多様性がない」
→ 回答者2
外国人「日本で絶対にやっちゃいけない事って何?」(その2)
→ 回答者4
「昭和」は「平和への願い」の意味だった(外国人の視点で後から振り返って見るとたしかに皮肉だ)。
「平成」は「獲得された平和」の意味だった。
そして今度の「令和」は「美しい平和」の意味だ。
元号が中国語の詩ではなく、奈良時代の日本語の詩から取られたというのは、たしかに興味深い。しかし万事は変わるものだ。中国に対する特にあからさまな拒絶だとは思わない。
たしかに、安倍の野郎ならこの元号が引き起こした論争を楽しむぐらいのことはやりかねないとは思うけれど、しかし日本のMAGA(※Make America Great Again、トランプ大統領の標語)として意図して巧まれたものだと言うのは、さすがにこじつけだと思う。
■回答者2(Shofotolavski Lee 中国)
日本の公式の説明によると、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味だ。
この説明はまったくのナンセンスだと思う。
事実、日本の詩人たちは張衡の詩をコピーしたんだ。
日本の学者も、この詩が日本語でないことを認めている。
引用されている張衡(漢代の数学者、天文学者)の原文は、「早春が到来すると、自然とそうなるであろう」という意味だ。
「令月」は中国の天文暦で2月を指し、今年の4月は中国の天文暦だと2月だ。
令月_百度百科(中国語)
「和」は、ここでは結合、暢気、自然という意味だ。
これらの二つの語の組み合わせは、それ以前の詩にも見える。
※画像は『漢書』
中国の古典『礼記』では、「令和」は「妨げられることなく命令を出す」という意味に拡大されている。
参考:
「だが「中財網」は「令和」について、五経のひとつで約2000年前にまとめられた礼節の倫理的解説書『礼記(らいき)』の経解篇に「発号出令而民説、謂之和(天子が命令を発し人びとが幸せになる、即ちこれを和と言う)」との一説があると指摘。同じ『礼記』の月令篇には「命相布徳和令(臣下の相に命じて徳政を敷き勅令を公布し)」というフレーズもあるという。」
中国・台湾で…「もし『令和』の典拠が『万葉集』じゃなかったら」 | 中国・台湾ニュース拾い読み | クーリエ・ジャポン
↑回答者2
訂正。次の段落の「令」と「和」の組み合わせは「命令が妨げられることはないが、時が来れば支障なく自然とそうなるであろう」という意味だ。
「令」という言葉は、現代の中国語の「命令」の起源の一つだ。
意味が拡大されるのは避けようがない。
昔の中国語は精密な言語で、古代的な感じがする。
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■回答者3(Liu LiSong 中国)
君は東洋の文化、儒教文明、そして中国語の文字についてほぼ何も理解していないのだろう。正反対で、令和という名前は平和と平穏な生活への憧れを表現している。日本人がこれまで使ってきた三つの元号は、程度の差こそあれ、いずれも強い政治的な意図を表現したものだった。
私は日本に敵意を抱いてはいないし、日本が中国にとっての脅威だとも思わない。70年前の戦争はアクシデントだったのだから。長期的に見て、中国にとって何ら脅威ではない。だから私のような中国人としては、がっかりした。あの勤勉な国がイニシアチブと冒険心を失うのを目にするとは、ひどい体験だ。
■回答者4(Ranjitha Ranju インド)
日本は先日、新しい時代の名前を明らかにした。これは天皇の退位後の来月、皇位を継承する新たな天皇の治世に基づいて決まる。
2019年4月1日、日本の内閣官房長官・菅義偉は東京の首相官邸で、新しい元号「令和」を公表した。
この時代は「令和」と名づけられた。令和は二つの単語の組み合わせで、すなわち:
「令」、これは「命令」「吉兆」といった意味
「和」、「平和」「調査」の意味
日本は今でも元号を、私的文書と公的文書、またコンピュータの文書でも使っている。このため時代が新しくなることは日常生活に大きな影響を及ぼす。2019年は平成31年、アキヒト天皇の支配の31年目の年ということになる。
新しい元号の名前は、初めて中国の古典ではなく日本の古代の書物から取られた。
「令和」の新しい時代は5月1日から始まる。85歳のアキヒト天皇が退位し、その長男である皇太子に皇位を譲り渡した翌日だ。
翻訳元:Quora
Quoraは実名制サイトなので、回答者の名前も載せてみようかなと思いました。過去の記事にも少しずつ追記して行きたいです。
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