海外Q&Aサイトの「新幹線ってなんであんな高いの?」という質問から、回答をご紹介。


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■回答者1(イギリス)
高くはない。

東京から新大阪までは13,600円。今日(2017/11/5)のレートで約91ポンドだ。これで2時間半で552kmの距離を運んでくれる。

逆に、君がエディンバラ・ウェイヴァリー駅に着いてロンドン行きの切符を買おうとしたら、137ポンドだ。これは5時間半で534kmになる。

あるいは君がフランスにいて、パリ・マルセイユ間を移動したいとする。661kmちょっとだが、3時間半、160ユーロ(142ポンド)かかる。

日本の新幹線は実際、他の豊かな国の列車サービスと比較して、価格面で実によく持ちこたえている。



■回答者2(アメリカ)
日本は今、世界で11番目に人口の多い国だ。可住地面積はおよそインディアナ州やケンタッキー州程度だ。他の高人口国のうちバングラデシュ(人口密度が3倍以上)と、恐らくはインド(人口密度は日本の350人/km2に対して450人/km2)を除くどの国よりも、土地利用が必要なものが何でも高価になることは、単純な需要と供給から分かるだろう。もっと人口密度の高い国なら、土地集約的な製品・サービスに更に高い価格が設定されることが予想できる。

鉄道サービスが土地利用を必要とすることに加えて、日本の政府は可能な時にはいつでも国内産業を海外の競合から保護しようとしてきた。このため国内の航空路線やその他の輸送手段は、海外の競合よりもずっと高い価格を要求できる。日本企業と外国企業で航空運賃やフェリーや車両自体の価格を比べてみれば、ほぼ常に日本の方に高い値段がついていることが分かるだろう。新幹線は航空料金に比べると現実的な選択肢だと考えられていて、国内航路と新幹線のコストは、特に長距離の場合は大抵同等になる。

消費者としてはこれにどう対抗できるだろう? 新幹線を使わず、ANAやJALやその他の国内航空会社も使わず、外国製の車を(日本で)買うことだ。君が与えるインパクトは無限小だろうが、しかし十分な数の消費者が現行の価格を支払うのを拒否するよう努めれば、やがては高い価格も下落するだろう。とは言え日本が今よりもっとずっと多くの可住空間を手に入れるまでは、ボイコットによって日本での旅費が下がることは一切ないだろう。



■回答者3(アメリカ)
確かに非常に高い。特に通常の列車やバスに比べるとそうだ。非常に高い投資コストの回収が必要なため運賃が高くなる。このモデルが日本で上手くいったのは、日本が全ての大都市を接続し、サラリーマンは安めの郊外に住んでそこそこの時間で出勤できるようにしたからだ。東京の爆発的成長の秘密は新幹線、つまり遠隔地から毎日大量の人間を運び込む能力にあるようだ。また多くの企業は通勤費を助成しているため、従業員にとってこれが少し容易になっているという要因もある。

カリフォルニア高速鉄道プロジェクトに関するUCLAの最近の研究では、日本で上手くいった新幹線のモデルは米国等の国では上手くいかないと結論付けている。



■回答者4
高いって何と比較して? 僕はイギリスの列車をよく使う。同じ距離でイギリスの列車は最低でも新幹線と同じくらい高いし、客車は狭苦しくて乗り心地が悪い、列車に深刻な遅延が発生しないと確信できるのは運休になってそもそも走らなかった時だけだ。




翻訳元:Quora



在来線と比べると高く感じますが、利便性を考えれば妥当では?



新幹線の歴史 - 政治と経営のダイナミズム (中公新書)



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