海外Q&Aサイトの「なぜメディアは日本の捕鯨にばかり着目するの? ノルウェーとアイスランドも同じぐらいクジラを殺してるよね?」という質問から、回答をご紹介。
■回答者1(アメリカ)
アメリカにはノルウェー人よりもアジア人に対して隠れたレイシズムがある。
日本、物議をかもしている調査捕鯨について、来年の計画再開を予告- National Geographic(英語)
大学で、リベラルで進歩的な価値観のためにレイシズムと戦ってると深く信じているクラスメートが、日本の捕鯨の話題になるとその全てを投げ捨てて、サウスパークに影響された不快な「ジャップ・アクセント」を使うのを見た。
これは実にぞっとする。それ以外の場面ではオバマが当選することが大事だとか僕と話していた人々が、今度は自分がろくに知りもしない文化を非難するのに原爆とか津波とか言い出すんだから。
ノルウェーの捕鯨に対してはそれほどではない。米国には、スカンジナビアンに対する差別に大した歴史がない。ノルウェーの捕鯨の方が何度も話題にはなってきたのに、それに対する感情は「捕鯨はやめるべきだよね」という感じで、「ノルウェー人どもはこの惑星から一掃するべき汚い劣等人種だ!!」ではない。
では、ヨーロッパの捕鯨に対するアメリカ人の反応は?
興味深いことに、「ナショナル・ジオグラフィック」のようなアメリカの情報源がノルウェーやその他のヨーロッパの捕鯨船員について報じる時には、「伝統」と古代人のロマンチックなイメージで糊塗する。
記事のコメント欄も、批判はあるものの人種的な要素は一切ないし、擁護する人の方が多い:
ヴァイキング最後の捕鯨船:ノルウェーの海で生計を立てるのは危険だ ― そして終わりがやって来た。ご覧ください。 - National Geographic(英語)
■回答者2
日本の捕鯨船によって1年間に殺されたクジラの数:約700
ノルウェー/アイスランドによって殺されたクジラの数:約500~1,000
混獲によって殺されたクジラ・イルカの数:300,000
日本人が1年で殺すよりも多くのクジラ・イルカが1日で混獲で殺されている。というわけで、質問に答えると「偽善がはびこっているから」。
クジラとイルカに対する混獲の影響 | 世界自然保護基金(英語)
■回答者3(アメリカ)
自分の見るところでは、2つの主要な理由がある:
1. ほのかなレイシズム。ノルウェーは、全般的に見てアメリカ人が問題を抱えていない国だ。ノルウェー人の捕鯨が持ち出されても、それが国のせいにされることは決してない。日本はこれとは別だ。日本との間に隠れた問題を抱えているらしきアメリカ人は沢山いて、感情のはけ口に捕鯨を利用しているようだ。
2. 日本がノルウェーと違って嘘をついていること。ノルウェーは捕鯨活動について少なくとも正直だが、日本は「調査」としてやっていると主張する。これは多くの人に「ずる賢くて卑怯なアジア人」というステレオタイプを思い出させるから、1つ目の理由に餌を与えることになる。
■回答者4(中国系)
レイシズムのため。
■回答者5(ノルウェー)
日本のことについては何とも言えないけど、ノルウェーでは絶滅危惧種じゃないクジラだけを殺してる。だから牛や豚や鹿等々を殺すのとどう違うのか分からない。クジラも同じ目的、つまり肉のために利用されている。
翻訳元:Quora
叩きやすいんでしょうね。
日本の鯨食文化――世界に誇るべき“究極の創意工夫”(祥伝社新書233)
■回答者1(アメリカ)
アメリカにはノルウェー人よりもアジア人に対して隠れたレイシズムがある。
※翻訳
「クソが」
「私たちのクジラにあんなことをしてる日本が大嫌い!!!」
「おいおい、イルカを殺すのはやめるべきだろ!」
「私はレイシストではないが、こういうのは皆アジアから来るようだ・・・フカヒレのスープとか勘弁してくれよ。クジラを殺すとかマジ自制しろよゲス野郎ども、これはやめるべきだ」
「頭のおかしいクソアジア人どもは一生犬でも食ってろ」
「ウナドンの主な材料になるウナギの一種も、今や絶滅危惧種だ。日本人よ、目を覚ませ。食料源を破壊せずに持続可能になれ」
「久しぶりにもっかい原爆落とそうぜ。どんだけ楽しいか連中は忘れちゃったんだろ!!!!」
日本、物議をかもしている調査捕鯨について、来年の計画再開を予告- National Geographic(英語)
大学で、リベラルで進歩的な価値観のためにレイシズムと戦ってると深く信じているクラスメートが、日本の捕鯨の話題になるとその全てを投げ捨てて、サウスパークに影響された不快な「ジャップ・アクセント」を使うのを見た。
これは実にぞっとする。それ以外の場面ではオバマが当選することが大事だとか僕と話していた人々が、今度は自分がろくに知りもしない文化を非難するのに原爆とか津波とか言い出すんだから。
ノルウェーの捕鯨に対してはそれほどではない。米国には、スカンジナビアンに対する差別に大した歴史がない。ノルウェーの捕鯨の方が何度も話題にはなってきたのに、それに対する感情は「捕鯨はやめるべきだよね」という感じで、「ノルウェー人どもはこの惑星から一掃するべき汚い劣等人種だ!!」ではない。
では、ヨーロッパの捕鯨に対するアメリカ人の反応は?
興味深いことに、「ナショナル・ジオグラフィック」のようなアメリカの情報源がノルウェーやその他のヨーロッパの捕鯨船員について報じる時には、「伝統」と古代人のロマンチックなイメージで糊塗する。
※翻訳
ヴァイキングのクジラ漁師の最後
ノルウェーの独立独歩の生活様式が終わりつつある。
ノルウェーのはるか北、ロフォーテン諸島は常に別世界で、北極圏のノルウェー海に突き出た、荒れ果てた岩だらけの破片から成る半島のような島々だった。ノルウェーの民話では、ロフォーテンの長い山並はトロールやワルキューレ ― 殺された戦士たちをワルハラへと導く乙女 ― が出るところと言われており、またそのフィヨルドはヴァイキング・サガの中でも最も壮大な数編に劇的な背景を提供した。
記事のコメント欄も、批判はあるものの人種的な要素は一切ないし、擁護する人の方が多い:
※翻訳
「ヴァイキングのクジラ漁師への忠告:たわむか折れるかだ! 言い換えると、方向転換しろ。捕鯨は全く時代遅れだ!」
「ちゃんと記事を読んだ奴はいないのか? 彼らが獲っている鯨(ミンククジラ)は絶滅の危機に瀕してはいないし、たとえそうだったとしても、捕獲される量は持続可能なものだ。これは正直、ある生き方の終わりについての暗く悲しい物語で、喜ばしい話じゃないぞ」
「素晴らしい写真だ」
「いいね」
「ヴァイキングはこうやって生きてきたんだ・・・死につつある文化だ・・・この鯨は絶滅の危機に瀕してはいない・・・あの活動家たちは他人の生き方を変えさせようとする前に考える必要があると思う」
ヴァイキング最後の捕鯨船:ノルウェーの海で生計を立てるのは危険だ ― そして終わりがやって来た。ご覧ください。 - National Geographic(英語)
■回答者2
日本の捕鯨船によって1年間に殺されたクジラの数:約700
ノルウェー/アイスランドによって殺されたクジラの数:約500~1,000
混獲によって殺されたクジラ・イルカの数:300,000
日本人が1年で殺すよりも多くのクジラ・イルカが1日で混獲で殺されている。というわけで、質問に答えると「偽善がはびこっているから」。
クジラとイルカに対する混獲の影響 | 世界自然保護基金(英語)
■回答者3(アメリカ)
自分の見るところでは、2つの主要な理由がある:
1. ほのかなレイシズム。ノルウェーは、全般的に見てアメリカ人が問題を抱えていない国だ。ノルウェー人の捕鯨が持ち出されても、それが国のせいにされることは決してない。日本はこれとは別だ。日本との間に隠れた問題を抱えているらしきアメリカ人は沢山いて、感情のはけ口に捕鯨を利用しているようだ。
2. 日本がノルウェーと違って嘘をついていること。ノルウェーは捕鯨活動について少なくとも正直だが、日本は「調査」としてやっていると主張する。これは多くの人に「ずる賢くて卑怯なアジア人」というステレオタイプを思い出させるから、1つ目の理由に餌を与えることになる。
■回答者4(中国系)
レイシズムのため。
■回答者5(ノルウェー)
日本のことについては何とも言えないけど、ノルウェーでは絶滅危惧種じゃないクジラだけを殺してる。だから牛や豚や鹿等々を殺すのとどう違うのか分からない。クジラも同じ目的、つまり肉のために利用されている。
翻訳元:Quora
叩きやすいんでしょうね。
日本の鯨食文化――世界に誇るべき“究極の創意工夫”(祥伝社新書233)
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